2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22740155
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
岡村 直利 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教 (40402812)
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Keywords | 素粒子理論 / 加速器物理 / 計算物理 / ソフトウェア開発 |
Research Abstract |
平成23年度は夏季休業中等、集中して研究を推進する予定の時期に節電要請があり、研究が思うように進まなかった。そこで、平成23年度は国内外で開催される会議に積極的に参加し、情報収集を行うと共に、本研究課題の進行状況を多くの研究者に紹介し、助言等を得ることにした。特に「項目13.研究発表」にあるように2つの国際会議に参加し、本研究課題について講演を行うと共に、本課題の成果物を最も使用する可能性の高いLHC実験に参加している実験研究者の方や、実験結果を基に理論研究を行う研究者の方から意見を伺い平成24年度以降の研究推進の際に参考となる情報を集めた。 また、平成23年度は上記研究会等参加に加えて以下のことを行った。 1.NVIDIA社のGPU専用の開発環境であるCUDAではなく、AMD社のGPUにも対応しているOpenCL言語を用いてGPUで簡単な計算を行わせることに成功した。本成果により、複数のメーカのGPUを用いた高速なシステムを同時に開発できるようになった。 2.上記開発は共にOS環境としてlinuxを用いた。そこで本研究の1つの目的である、「より多くの研究者が使用できる高速システムの構築」を実現すべく、多くの研究者が使用しているmacをベースとしたシステムの開発に取り組み、上記と同様にOpenCL言語を用いてGPUに簡単な計算を行わせることができるようになった。 3.上記システム構築に際し、automake等のツールを用いて簡単にコンパイル実行できるように環境を整えた。これは開発の効率化を上げるばかりでなく、実際に多くの研究者に本システムを手軽に使用してもらうためには必要な措置である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定よりも講義期間中に十分な研究時間を取ることができない。また、当初計画では講義期間中に時間が確保できない場合は夏季休業中などに研究を進める予定だったが、震災後の節電により思うように計算機を使うことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画に従い、複数環境下で利用できる高速システムの開発に取り組む。 また、節電状況を考慮にいれ、消費電力の少ない機器をなるべく使用するようにする。
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