2011 Fiscal Year Annual Research Report
生体内のタンパク質3分子間相互作用をリアルタイム検出する発光プローブ分子の開発
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22750067
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
菅野 憲 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (60466795)
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Keywords | 分析化学 / 生体分子 |
Research Abstract |
生きた動物細胞内のタンパク質3分子の複合体形成をリアルタイム検出する発光プローブ分子の開発を行った.具体的には,ウミシイタケ由来ルシフェラーゼ(Renilla reniformis luciferase; Rluc)を利用し,3分子のタンパク質が相互作用して初めて発光活性を回復する,キメラタンパク質プローブ分子を作製した. 作製したプローブを用い,GTP結合型タンパク質のサブユニットα,β,およびγ(それぞれGα,Gβ,およびGγ)の3量体形成の可視化検出を行った.Gタンパク質共役受容体(GPCR)のひとつであるADRA2Aを発現する細胞に,分割Rluc断片を連結したGα,Gβ,およびGγを発現させた.ADRA2AのリガンドであるUK14304で細胞を刺激したところ,Gα,Gβ,およびGγの解離に基づく発光強度の減少が観察された. また,ALK5によりリン酸化されることで3量体を形成するSmad2およびSmad4の可視化検出を行った.不活性型ALK5(ALK5TD)もしくは常時活性型AKL5(ALK5KR)を発現する細胞に分割Rluc連結Smad2およびSmad4を発現させた.ALK5KR発現細胞から高い発光値が観察され,その値はAKL5TDの約2倍であった. 以上のことから,開発した3分割Rlucは,タンパク質の3量体形成の可視化に応用化のである. 本研究の成果は,タンパク質間相互作用の新たなスクリーニング法や化学物質の薬理活性のスクリーニング法として,生命科学の基礎研究や臨床医学,創薬などのさまざまな場面で利用されることが見込まれる.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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