2013 Fiscal Year Annual Research Report
ハミルトン偏微分方程式に対する新しいエネルギー保存数値解法と離散解析力学の構築
Project/Area Number |
22760060
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
谷口 隆晴 神戸大学, その他の研究科, 講師 (10396822)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 構造保存型数値解法 / 解析力学 / 幾何学的力学理論 / 有限要素法 / 離散微分形式 |
Research Abstract |
本研究ではハミルトン偏微分方程式に対し,ラグランジュ力学に基づく新しいエネルギー保存型数値解法を構築し,その力学的特性を利用することで解析力学的性質を保った数値解法を得ることを目的としている. 平成24年度にはハミルトン力学に基づくエネルギー保存型数値解法と離散微分形式の理論を組み合わせることを行っていたが,平成25年度は,ここから着想を得て,これをラグランジュ力学の理論と組み合わせることを行った.離散微分形式の理論としてはいくつかの理論体系が提案されており,ハミルトン力学的な手法と組み合わせる際には,Bochev-Hyman らのミメティック離散化法に基づく方法を用いていた.ラグランジュ力学と組み合わせる際には,より洗練された方法と思われる有限要素外積解析と呼ばれる有限要素法の理論との連携を試みた. 有限要素外積解析は有限要素法を用いた理論であるため,差分法に基づいて研究されてきたラグランジュ力学に基づくエネルギー保存型数値解法の枠組みと直ちに連携することはできない.そこで,まずはこの枠組みを有限要素法に拡張することを行った.有限要素法は変分原理に基づく方法であるため,同じく変分原理に基づく力学理論と相性が良い.特に,本研究の基礎となっている対称性と保存則の関係も変分原理から導出されることから,本研究の枠組みも有限要素法と組み合わせられることが期待される.そこで,このことが実際に達成されることを確認し,さらに有限要素外積解析によるスキームが基礎としている変分問題を応用することで,少なくとも形式的には有限要素外積解析と本手法が共存できることを確認した. さらに,その他の研究としてシンプレクティック数値積分法の影のハミルトニアンの存在定理に関する無限次元 Lie 群からの考察や,ハミルトン力学的エネルギー保存解法における拘束条件の取り扱いなどについても研究を行った.
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)