2012 Fiscal Year Annual Research Report
レオロジー解析によるCVTの新設計方法:シャフトドライブCVTの動力伝達性能向上
Project/Area Number |
22760108
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
成田 幸仁 室蘭工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (90431519)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 機械要素 / トライボロジー / 設計工学 / 無段変速機 |
Research Abstract |
本研究はトラクションドライブを用いた平行軸間で動力伝達を行うシャフトドライブCVTの動力伝達性能向上に関するものであり,それを通して種々のCVTの高性能化に関する設計方法を確立する.本研究では,表面粗さ突起の干渉及びすべりの分担率を考慮したレオロジー解析手法により,トラクション油膜のせん断力を高精度に算出する手法を開発する.これを適用して,トラクション油膜のせん断力を無駄なく利用できる転動体形状と動力伝達経路の新設計方法を確立する.これにより,設計段階でのCVTの性能予測や最適設計による性能向上が可能になる.上記設計方法をシャフトドライブCVTの設計に適用し,動力伝達性能の向上を図る. 前年度までに,トラクション油膜のせん断力を高精度に算出する手法を開発し,これを適用して,トラクション油膜のせん断力を無駄なく利用できる転動体形状と,各転動体間にトルクを均等分配するための動力伝達経路の新設計方法を確立した. 今年度は,確立した新しい動力伝達経路設計方法に基づいてシャフトドライブCVT試験機を改良し,トルク容量と効率を測定してトルクの均等分配の効果を確認した.実験の結果,動力伝達経路の追加のみでトルク容量が最大で4倍に向上することが確認できた.本結果は概ね理論通りであった.効率は目標とした90%に届かなかったが,最大で11.3ポイント向上させることができた.また,各ディスクとローラの接触点のすべり率を測定することで,追加した動力伝達経路が理論通りに動力を伝達していることを確認することができた.さらに,動力損失の原因となるスピンが全変速範囲で発生しないゼロスピンディスクも同時適用して実験を行い,ディスク形状が変わっても追加した動力伝達経路が有効であること,および,ゼロスピンディスクの本来の効果である微少すべりの低減も維持されていることを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)