2010 Fiscal Year Annual Research Report
超音波と微弱電界によるウェアラブルデバイス用ハイブリッド通信システムの基礎開発
Project/Area Number |
22760256
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Research Institution | Oyama National College of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 真ノ介 小山工業高等専門学校, 電気情報工学科, 講師 (10369936)
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Keywords | 波動利用工学 / ウェアラブルデバイス / 人体通信 / 超音波 / 電界 |
Research Abstract |
本研究は,コンピュータと通信機能を有し,生体に装着可能な超小型高機能電子機器である"ウェアラブルデバイス"における新たな通信システムの基礎開発を行うものである.その手法は,生体を伝送路とし,1つのデバイスから超音波と微弱電界の両方を出力し,それらを併用したハイブリッド通信を行うものである.本手法は,"触れる"という直感的な動作により意識的に情報を選択して送受信可能で,電界通信の特長である生体の任意部位間で通信可能な便利さに加えて,特定条件下で通信範囲を限定可能な超音波通信を組み合わせることでセキュリティを高め,ケーブルが不要,かつ,コネクタ形状を気にすることのない通信を実現し,今後の普及が予想されるウェアラブルデバイスに関する応用が期待できる. 初年度は超音波・電界送受信条件の調査および試作機における超音波出力関連の強化について取り組んだ. 超音波・電界送受信条件の調査については,送受信デバイスである超音波振動子への入力波形と通信経路により,超音波と電界を切り替えて出力することを明らかにした.また,超音波については,身近な材料による音響整合層の作成と,振動子の設置方法に傾斜を設ける事で通信範囲拡大の可能性を示した. 試作機における超音波出力関連の強化については,これまでの試作機に正弦波等の関数波駆動のためのマイコン制御可能な波形生成回路の導入することで対応した.また,通信エラーの低減のために,変調方式をディジタル振幅変調(ASK)から,位相変調(PSK)に変更することを検討し,実現の可能性を実験的に示した. 平成23年度については,当初の予定通り,試作機へハイブリッド通信および電界による多重化通信機能の追加と超音波通信により適した通信方式の検討について取り組む.
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Research Products
(6 results)