2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22760299
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
赤羽 英夫 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (00552077)
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Keywords | 地磁気 / 核磁気共鳴 / NMR / MRI / 低磁場 |
Research Abstract |
自然界に存在する地磁気を用いた高感度な地磁気核磁気共鳴NMR装置を開発することを目的として、生体試料、水溶液、食品等に含まれる水素原子核の検出感度向上を目指した研究を行なった。平成23年度年度は、以下に示す項目を実施した。 1,地磁気NMRでは、プロトン磁化を検出する前に偏極磁場をサンプルに印加し、磁化強度を地磁気下の1000倍程度増大させ、プロトン磁化を検出する。本研究では、偏極磁場を生成するコイルや電流制御回路を作製し、8A程度の電流を数msの時定数で制御することが可能となった。 2.地磁気NMR制御用コンソールの試作やNMR制御プログラムの開発を行い、使い勝手のよい地磁気NMR装置を開発した。また、磁場勾配コイルを付加し、一次元イメージングまで可能となった。 3.開発した地磁気NMR装置の応用として、NMR緩和時間を用いた液体検査が可能であるか検討した。予めNMR緩和時間のデータベースを構築することにより、可燃物、危険物、飲料などの判別が可能であることが示せた。また、NMR周波数が数kHz程度であることから、金属缶等の内部の液体に関して計測が可能であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
地磁気NMR装置の開発を行い、水溶液、飲料、食品等からNMR信号の取得が可能となっている。また、勾配コイルの設計と実装を行い、1次元イメージングの計測が可能となっているため、当初の予定通りに研究は進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
地磁気NMRの高感度化を引き続き実施し、地磁気NMRによる3次元イメージングに挑戦する。
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Research Products
(4 results)