2011 Fiscal Year Annual Research Report
破砕や泥濘化などに由来した各種特殊土の力学挙動の骨格構造概念に基づく弾塑性記述
Project/Area Number |
22760354
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中井 健太郎 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (60402484)
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Keywords | 特殊土 / 弾塑性構成式 / 有機質土 / 泥岩 / 土の骨格構造 / SYSカムクレイモデル / 室内力学試験 / 数値解析 |
Research Abstract |
特殊土とは,従来の地盤工学の手法だけでは設計施工ができないような土で,通常の施工管理では予測できない問題や被害を起こすことがある.本申請課題では,特殊土の力学特性を室内試験および数値解析の両面から把握するとともに,特殊土地盤で生じる特徴的問題の発生要因やその発生メカニズムを解明することを目的とする. 東北地方太平洋沖地震(2011)では,東京湾沿岸部の埋立地盤において広範に液状化現象が発生した.その特徴としては,(1)震源から離れており,震度5程度(周辺のK-net1)などの地表面観測記録で最大100~200gal程度)の揺れであるにもかかわらず,甚大な液状化被害が発生したこと,(2)液状化地域周辺の粒度特性を調べたところ,従来は液状化しにくいと考えられてきた細粒分を多く含む土が液状化したこと,が挙げられる.その原因として,1)埋立年代の違いや2)地震動継続時間の長さがよく指摘される.これら指摘は甚大な液状化被害が発生した理由としては確かに正しいが,細粒分を多く含む土が液状化したメカニズムの十分な説明にまでは至っていない.そこで,浦安市内で液状化被害調査を行うとともに,液状化被害が軽微であった内陸部(埋立年代が古い)および液状化被害が甚大であった海岸部(埋立年代が新しい)から不撹乱試料を採取し,細粒分を多く含む土の繰返しせん断特性を把握することを試みた.その際に,表層土だけでなく,その深部に堆積する沖積砂や沖積粘土も研究対象とし,各試験結果の比較から,細粒分を多く含む土が液状化したメカニズムを考察した.
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Research Products
(3 results)