2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22770191
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
堤 弘次 北里大学, 理学部, 助教 (50569853)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 細胞骨格 / 細胞極性 / 微小管 / アクチン繊維 / 翻訳後修飾 / 細胞運動 |
Research Abstract |
前年度から北里大学への移籍に伴いアクチン細胞骨格による細胞の極性形成制御機構の研究を開始している。前年度、細胞の形態形成や運動に重要な因子であるRac特異的GAP因子FilGAPにリン酸化依存的に結合するタンパク質を単離することに成功したことを報告した。 今年度の研究でFilGAPBPがFilGAPのRacGAP活性を抑制することを明らかにした。GSTプルダウンアッセイによってFilGAPがFilGAPBPに直接結合することを明らかにした。組み替えタンパク質を用いた結合部位のマッピングにより詳細な結合に必要な領域を同定することにも成功した。また、in vitroにおいてFilGAPBPは野生型および非リン酸化型FilGAPのRacGAP活性を阻害するが、擬似リン酸化型FilGAPは阻害しないことを明らかにした。さらに細胞内においてFilGAPBPの発現抑制によってFilGAPのRacGAP活性が増加しコラーゲンコートしたカバーガラス上での細胞伸展を抑制したことから、FilGAPBPは細胞内においてもFilGAPのRacGAP活性を抑制することが示唆された。非リン酸化型FilGAPはwound healing assayにおける細胞運動を低下させたが、FilGAPBPの発現抑制によって細胞運動の低下が回復した。FilGAPBPの発現抑制はFilGAPの活性化を介してコラーゲンゲル上で培養した乳がん細胞の形態を細長い間葉型から丸いアメーバ型へと変換を促進することが分かった。以上の結果からFilGAPBPは脱リン酸化型FilGAPに結合しFilGAPのRacGAP活性を抑制することにより細胞の形態、運動を制御する因子であることが明らかになった。これらの結果は平成26年度日本細胞生物学会で報告する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)