2011 Fiscal Year Annual Research Report
機能性ペプチドを用いたアトピー治療用siRNAの皮内送達システム構築と経皮製剤化
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22790049
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
金沢 貴憲 東京薬科大学, 薬学部, 助教 (60434015)
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Keywords | アトピー性皮膚炎 / 機能性ペプチド / Re1A / セリシン / ハイドロゲル / 液晶製剤 |
Research Abstract |
昨年度の研究より、細胞透過性ペプチドであるTAT、当研究室で開発したSTR-CH2RH2C、タイトジャンクション開口ペブチドであるAT1002などの機能性ペプチドがsiRNAの皮内送達ツールとして有用であることを明らかとしている。本年度は、治療siRNAとしてNF-κBの構成タンパク質であるRe1Aに対するsiRNA(以下siRe1A)、siRe1Aのキャリアペプチドとして機能姓ペプチドを用いて、標的細胞である樹状細胞におけるRe1A mRNAのサイレンシング効果およびハプテンにより耳介にアトピー性皮膚炎症状を発症させたモデルマウスでの治療実験、さらに皮膚塗布型の製剤化を目指し、液晶製剤およびハイドロゲル製剤を調製し検討した。マウス樹状細胞でのサイレンシング効果実験の結果より、naked siRNAに比べ、機能性ペプチドを併用して投与した群でサイレンシング効果は有意に向上し、機能性ペプチドのsiRNA、キャリアペプチドとしての有用性が示された。また、機能性ペプチドを併用してsiRe1Aをモテルマウスの発症部位である耳介へ適用した結果、耳の肥厚および臨床スコアを著しく改善し、本研究で確立した機能性ペプチドによるsiRNA皮内送達システムの有効性を証明することができた、次に、皮膚塗布型siRe1A製剤の開発を目的とし、セラキルアルコールを基剤とした蛍光標識siRNA含有液晶製剤を調製し、マウス皮膚に塗布した結果、角質下の表皮深部までsiRNAの蛍光が観察された。さらに、絹蛋白質の構成成分であるセリシンを基剤としたsiRe1A含有ハイドロゲル製剤を調製し、モデルマウスの耳介に適用した結果、siRe1A溶液に比べ皮膚炎による耳の肥厚、臨床スコアを有意に抑制した。以上、本年度の研究より有効なアトピー性皮膚炎治療製剤開発の足がかりとなる非常に重要な知見が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
木研究の目的は、(1)非侵襲的なsiRNA皮内送達システムの構築、(2)製剤化である。本研究はこれまでの2年間の研究により、細胞透過性ペプチドやタイトジャンクション開口ペプチドといった機能性ペプチドを併用することで、皮膚に塗布するだけでsiRNAを皮内へ送達できることを明らかとしており、非侵襲的なsiRNA皮内送達システムの構築に関して順調に進展している。また、2年目から製剤化研究にも着手することができ、残り1年間の研究により目的とする製剤の開発発は可能であると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、昨年度までの研究で構築できたsiRNA皮内送達システムを搭載した製剤の開発を中心に研究を進めていく。 製剤は、昨年度から着手しているハイドロゲル製剤と液晶製剤を用いる。
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Research Products
(5 results)