2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22790572
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
内藤 宗和 東京医科大学, 医学部, 講師 (10384984)
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Keywords | 精巣 / 精子形成 / 精巣血液関門 / 自己免疫 / 自己抗原 / 男性不妊症 / 炎症 / 人口問題 |
Research Abstract |
平成20年度~21年度 若手研究(B)代表 内藤宗和 課題「マウス自己免疫性精子形成障害モデルにおける自己抗原の同定とその局在の解析」において自己免疫性精巣炎(Experimental autoimmune orchitis : EAO)の原因抗原となる可能性がある18の遺伝子を候補として絞った。今年度は、そのうち4つ候補遺伝子からリコンビナントタンパクの作製を行った。A/Jマウス精巣からとってきたmRNAを用いて、目的遺伝子のCDS全長をPCRにて増幅し、抽出した。増幅した目的遺伝子をGlutaihione S-transferase (GST)融合たんぱく質用発現ベクター(pGEX-2T)に組み込み、DH5αにトランスフォームし、シークエンスにて塩基配列を確認した。その後、BL21(DE3)へトランスフォームし、IPTGを用いてタンパク質の発現を誘導した。その結果、4つのタンパク質の誘導に成功した。得られたタンパク質は全て不溶性タンパク質であった。4つタンパク質(5μg、10μg、50μg)とCFA(Complete Freound Adjvant) 0.2mlを混合し、A/Jマウスの鼠径部にそれぞれ2週間間隔で皮下注射を行った。コントロール群にはCFAのみを皮下注射した。そのうち1つのタンパク質を感作した群では、精巣に炎症細胞の浸潤を確認した。しかし、精子形成障害が誘導される程の強い炎症を惹起することはできなかった。今後は、タンパク質の投与量、投与期間を変え、精子形成障害を引き起こすことを試みる方針である。また、残りの14の候補遺伝子についても、順にリコンビナントタンパクを精製し、マウスに感作することで自己免疫性精巣炎の誘導を試みる予定である。
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