2010 Fiscal Year Annual Research Report
尿中プロテオーム解析による慢性腎臓病の機序と進行リスクの疫学的検討
Project/Area Number |
22790778
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
池田 亜美 山形大学, 医学部, 助教 (50536985)
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Keywords | 尿プロテオーム / 慢性腎臓病 / 腎予後マーカー / 一般住民 |
Research Abstract |
【目的】早期のCKDの指標として蛋白尿が重要であるが、尿中蛋白プロファイルの詳細な解析(尿プロテオーム解析)はなされておらず、その臨床的意義には不明な点が多い。本研究では、慢性腎臓病の病態解明と進行リスクの評価に尿プロテオーム解析が有用か検討する。 【方法】対象は2003年に住民健診を受診した山形県高畠町一般住民500人と当院加療中のCKD患者200人。質量分析計を用いて尿プロテオーム解析を行い腎予後を追跡調査する。 【現時点までの結果】 1、健常者、種々のCKD患者50例の尿プロテオーム解析を行ったところ、プロテオームパターンは疾患毎に大きく異なることが示唆された。 2、検診サンプルを用いた検討では、年間の腎機能低下が大きい群では小さい群に比べて尿プロテオームのピークの数が多く、シグナルが強いことがわかった。 3、当院に入院した各種腎疾患患者では尿蛋白量増加とともに尿プロテオームのピークの数は増加した。また糸球体病変を伴う例と、尿細管障害例では異なるプロテオームパターンを示した。 住民検診受診者において尿プロテオームのピークの有無と尿中アルブミン濃度の中央値、尿β2ミクログロブリン濃度の中央値には関連が認められた。年間の腎機能低下は、ピークを認めない群と比較してピークを認める群では有意に大きかった。 【今後の展望】尿プロテオーム解析が、CKDの診断、病態解明、予後評価に有効であることが明らかとなれば、腎生検不能例や健診などマススクリーニングにも応用可能と思われる。
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