2012 Fiscal Year Annual Research Report
アレルギー・自己免疫病におけるヒトTh17/Th21細胞の解析
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22790940
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
高木 理英 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (00569080)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | アレルギー / 自己免疫病 / Th17 / Th21 / 乾癬 / 好中球性気道炎症 |
Research Abstract |
今年度はTh17病と考えられている、好中球性喘息のモデル動物作成、並びにその解析を中心に実験を行った。さらに乾癬(Th17病)モデル、SLE(Th21関連の可能性)モデルを加えて検討した。好中球性気道炎症を用いた研究により、漢方製剤の成分のひとつであるwogoninに以下の活性を見出した。1)Th17分化抑制活性があること、2)ドーパミンD1受容体のアンタゴニスト活性があること、3)樹状細胞に作用して、ナイーブT細胞の分化を偏向させること、4)経口投与によりDO11.10マウスにおけるOVA誘導性気道炎症が抑制されること。また、ヒトアロ反応性Th21クローンを樹立してそのトランスクリプトーム解析を行ったが、既存のTh1/2クローンとの著明な発現差を見出すことができなかった。乾癬モデルでは、Th17アジュバントのマウスへの投与により乾癬用皮膚炎を誘導することに成功したが、効率に問題があり、引き続き検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
動物モデル作成、並びにその解析を中心に実験を行った。 乾癬(Th17病)モデル作成に至っては、経口投与から約4~5か月経過しないと皮膚所見が現れないことが判明した。 当初の予想より、やや遅い進度となっているが引き続き十分な検討を行いたい。
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Strategy for Future Research Activity |
病気との関連の解析 前述(関節リウマチ、多発性硬化症、1型糖尿病、腎炎、好中球性喘息、乾癬(Th17病)、SLE(Th21関連の可能性))の疾患患者サンプル(主に血清とPBMC)を用いて、治療前後における標的分子の発現解析を行う。 Wogoninの効果の解析 好中球性気道炎症のみならず、乾癬、潰瘍性大腸炎のモデルマウスを用いてその効果を検討する。
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