2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22790970
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
安冨 素子 福井大学, 医学部, 助教 (80554526)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 食物アレルギー / 免疫学 / オートファジー / 経口免疫寛容 |
Research Abstract |
オートファジーは細胞質内構成成分を食胞に閉じ込めて、ライソゾームへ運搬し分解する機能であり、細胞の恒常性維持に重要であるが、その遺伝子多型がクローン病の疾患リスク因子であることなどから、腸管免疫応答において、何らかの役割を果たしていることが推測される。我々は、卵白成分Ovalbumin (OVA)を用いた食物アレルギーマウスモデルにおいて、オートファジー機能を修飾する因子(mTOR阻害剤やPI3K阻害剤など)が食物アレルギー症状、腸管免疫応答に及ぼす影響を検討した。この実験系はOVAとAlumを腹腔内に投与し、OVAを経口投与すると2時間以内に低体温、下痢症状をきたし、重篤な場合には死亡する即時型の食物アレルギーモデルである。これまでの解析より、OVA感作マウスにOVAを経口投与する際、オートファジー抑制作用を持つPI3K阻害剤を併用すると、本来アレルギー症状が強く発現するはずのOVA特異的IgEが高値のマウスにおいても、食物アレルギー症状(下痢/低体温)の軽減がみられる結果が得られた。そこで平成24年度は食物アレルギーモデルマウスの腸管におけるオートファジーの活性化をwestern blotting法で検討した。OVA感作後にOVAを経口チャレンジされたマウスにおいて、腸管でのLC3 I、IIの発現比率は変化していた。この結果より食物アレルギーモデルマウスのチャレンジ相の腸管においてオートファジー機能が何らかの役割を果たしていることが示唆された。本研究の結果により、食物アレルギーモデルマウスにおいてオートファジー機能の修飾によりアレルギー症状を抑制しうる可能性が示された。また本研究は感作成立後の症状抑制が期待できるモデルであり、既に発症した患児にも治療応用が可能であると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)