2013 Fiscal Year Annual Research Report
発達障害の特性分布の掌握と多特性複合の客観的指標の開発
Project/Area Number |
22791122
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
船曳 康子 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80378744)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 自閉症 / アスペルガー / ADHD / 発達障害 |
Research Abstract |
まず、特性と診断の関連を検証した。知的障害のある自閉性障害(AD)23名、知的障害のないAD21名、アスペルガー障害(ASP)57名、特定不能型広汎性発達障害(PDDNOS)98名、混合型ADHD13名、不注意優勢型ADHD21名の6群に分類した。群間差を認めない特性は睡眠リズムのみで、他についてp<0.05を有意とし群別にみていく。AD2群間では有意差のある特性はみられず、知的障害のないADとASPの差は言語発達のみであった。ASPとPDDNOSの差は、コミュニケーション、社会適応、共感性、こだわり、常同運動であり、PDDの診断基準の中核をなすものであった。PDDNOSと不注意優勢型ADHDの特性分布は、PDDの要素が診断閾値を超えるかどうかのみであった。ADHD2群の差は、多動(p<0.05)、衝動性(0.05<p<0.1)のみであった。 言語発達に関しては、初語、2語文が出た月齢及びその間隔を初診時に母子手帳等により調査した。AD55例(発語あり);初語23.4±10.0ヶ月、2語文41.1±13.9ヶ月、ASP54例;初語15.0±3.4ヶ月、2語文26.1±6.9ヶ月、PDDNOS108例;初語16.8±6.4ヶ月、2語文25.9±6.5ヶ月、ADHD27例;初語13.6±4.6ヶ月、2語文22.4±5.3ヶ月。初語と2語文の間隔は知的障害のある群以外は定型群と変わらなかった。初語の月齢と2語文までの間隔には相関が見られなかった。これらにより、ASP、PDDNOSは幼少期の出だしは数ヶ月遅めであるが、この2群間で差はなく、ADHDは定型発達と同程度である。なお、初語が出れば大体1年弱で2語文が出るようであり、初語が早いほどその後の言語発達が加速するわけではないことが伺えた。同様のことが運動発達についても見られ、ハイハイ後5カ月程で独歩を認め、群間差は認めなかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(19 results)