2011 Fiscal Year Annual Research Report
主観的認知障害(SCI)を対象としたアルツハイマー病の早期診断に関する研究
Project/Area Number |
22791138
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
木内 邦明 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (20398449)
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Keywords | Subjective Cognitive Impairment / Dementia / diffusion tensor imaging / Alzheimer's disease / 主観的認知障害 / 認知症 / 拡散テンソル画像 / アルツハイマー型認知症 |
Research Abstract |
平成22年度より開始した本研究は、平成22年度に主観的認知障害(SCI)をもつ対象者と早期アルツハイマー病(AD)、軽度認知障害(MCI)、健常者(NC)のデータ取得を開始した。この結果、SCI以外のAD,MCI,NCの3群については目標症例数に達した。SCI群についてはその特殊性から平成22年度中にデータの収集が完了しなかった。平成23年度は不足しているSCI群のデータ取得を年度前半に行い、この結果平成23年度8月にはすべての群のデータ収集が完了した。そこで同月より、研究計画に基づき公開されているフリーウェアFSLで使用できるTract Based Spatial Statistics(TBSS)による解析を行った。ところが、従来先行研究で報告されているAD群とNC群においても有意な差を認めなかったため解析手順に問題があると考え、解析方法を精査した。時間がかかったが、平成24年2月には問題点が見つかり、解析を再度行い、データを収集している。また、同時に取得した拡散テンソル画像以外の3D-MRIなどのデータについても同時に解析を行っている。平成23年度中に解析結果を学会や論文上で報告予定であったが、平成24年4月現在執筆中であり、計画より半年程度遅れている。また、同時並行で行っていたレビー小体型認知症、ADとNCの拡散テンソル画像に関する研究では一定の成果を挙げ、外国語論文(Journal of Psychiatric Research誌)及び平成23年度日本老年精神医学会で報告することができた。この報告で用いたADおよびNCのデータは本研究の対象者から得られたものも含んでいた。
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