2011 Fiscal Year Annual Research Report
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22791210
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
川村 拓 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教 (80424050)
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Keywords | ポリマーゲル線量計 / 陽子線線量測定 / X線CT / ボリュームレンダリング / MRI / R2(スピン-スピン緩和速度)測定 |
Research Abstract |
本研究は、ポリマーゲル線量計の陽子線治療への臨床応用を目的として、ポリマーゲルを用いた陽子線線量測定を行うものである。 平成23年度では主に、陽子線照射後のポリマーゲルに対して、X線CT装置を用いたCT値測定による線量評価方法の検討を行った。 従来のMRI装置を用いたR2(スピン-スピン緩和速度)によるポリマーゲル線量評価については再現性がよく測定精度も高いが、スライス断面の厚さ(スライス厚)は5mm程度の厚みが必要である。その場合にはmm単位で線量勾配が変化する場合や1mm立方程度の詳細なデータを解析する場合に適さない。それに対してX線CTを用いた線量評価方法では設定可能なスライス厚は1.5mm程度まで薄くすることが可能であり、詳細なデータの取得が可能である。また、MRと比較してデータ取得の時間も短くて済むという利点もある。 そとで本研究ではX線CT装置を用いてポリマーゲル線量評価方法に関する研究を行った。 陽子線照射したポリフーゲル線量計に対して、X線CTを用いた場合とMRでのR2を用いた場合で線量評価に差があるかどうかをポリマーゲル線量計からの深部線量曲線の結果から検討した。5mmでの同じスライス厚であればX線CTを用いた場合とMRでのR2を用いた場合では、ほぼ差がないことが明らかとなった。また、X線CTを用いた場合での1mm立方程度のデータからボリュームレンダリング技術を用いることによりデータ3次元可視化が可能となった。しかしX線CTを用いた線量評価方法ではノイズがMR装置でのR2を用いた方法よりも大きくなることが明らかになった。したがって今後ノイズ低減の検討が必要であり、フィルタ処理などによるノイズ除去の検討を行う必要性が判明した。
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