2011 Fiscal Year Annual Research Report
ステント再狭窄を予防・再開通する温度制御可能な無侵襲・局所温熱治療システムの開発
Project/Area Number |
22791303
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
藤崎 洋人 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (70464956)
|
Keywords | ステント / 温熱療法 / 温度制御 / センサー / 高周波磁界 |
Research Abstract |
悪性腫瘍や良性疾恵による閉塞性黄疸例に対し、しばしば胆管ステントによる治療が行われているが、その欠点として細胞増殖によるステントの再狭窄がある。本プロジェクトでは小動物においてステント内にtumor ingrowthするモデルを作製し、超高性能高周波磁界発生装澱と非接触型温度センサーを用いて、温度制御化で腫瘍増殖によるステント閉塞に対する温熱療法を施行することを目的として実験を進めている。 本年度は、900kHzの高周波磁界発生装置を用いて臨床で多く用いられている市販のステントについて発熱実験を行いin vitro試験で25度以上の温度上昇が得られることを確認した。200Hzの磁界発生装置では、ステントにおいては十分な熱発生は得られなかった。また、前年度に作製したマウスの皮下に類上皮癌細胞A431を接種し、一定程度腫瘍が成長したところで腫瘍内部を核出、ステントを留置したモデルでは、市販の6~8mm径のステントを留置することにより腫瘍が圧壊することがある為、腫瘍に隣接してステントを留置し、ステント内部にingrowthするモデルを作製することに成功し、安定した結果を得た。樹脂包埋、HEサンプルにおいてステント内部にingrowthした腫瘍の面積を測定することにより、治療効果判定が可能となった。900kHzの高周波磁界発生装置は、磁界部分の容量の問題からin vivoの実験を行うことはできなかった。また磁場装置と非接触型温度センサーとの連動した温度制御には達成に至らなかった。
|