2011 Fiscal Year Annual Research Report
マウス閉塞性水腎症に対する新規AP-1阻害剤による腎線維化の制御
Project/Area Number |
22791499
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
前田 高宏 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (00407090)
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Keywords | 水腎症 / 線維化 |
Research Abstract |
1.マウス水腎症モデルの作成 マウスを腹腔内麻酔投与下、尿管を結紮し水腎症モデルを作成した。 尿管結紮手術後、3日目、5日目、7日目、10日目、14日目、28日目、42日目と日数を変え、両側腎臓(水腎症側と健側)を摘出しホルマリン固定ならびに一80℃deepfreezer用に分けて保存した。形態学的観察では、全症例において、尿管結紮側は、水腎症を呈しておりモデル作成の再現性を確認した。 2.水腎症モデルにおける腎線維化の時系列評価 マウス水腎症の形成および、線維化の過程において、各種サイトカインがどのような時系列変化を起こしているのか、免疫組織学的に検討を行った。1.で摘出した腎臓を健常腎、閉塞腎それぞれの形態的変化を肉眼的に観察し、摘出腎臓の重量を測定した。水腎症側の腎臓は、反対側の健常の腎臓に比べて顕著な萎縮ならびに重量の低下を認めた。間質の線維化はMasson's Trichrome染色およびcollagenIII、fibronectinを免疫組織学的ならびにmRNAの測定で検討した。尿細管アポトーシスをTUNEL法を用いて検討した。MassonTrichrome染色に於いては諸家の報告の通り、3日目から線維化が生じ日数を経るごとに線維化の程度は強くなった。 3.新規薬剤DTCM投与における水腎症モデルに対する効果腎線維化 1.と同様に水腎症モデルを作成し、水腎症作成翌日から7日間連続で、本薬剤を30mg/kgで経腹腔的に投与を行いその効果・有用性につき2.と同様の方法で検討を行った。Masson染色における評価では、2.の薬剤非投与群と3.の薬剤投与群では線維化の程度には統計学的な有意差はなかった。投与日を水腎症モデル作成の前日からとし同様に水腎症作成過程での線維化の評価を2.と同様の方法で検討したが、薬剤非投与群との間で統計学的な有意差を認めなかった。
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Research Products
(2 results)