2010 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺癌患者に対する癌ワクチン療法に応用できる腫瘍関連抗原由来ペプチドの同定
Project/Area Number |
22791505
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
南 高文 近畿大学, 医学部, 助教 (70340809)
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Keywords | 前立腺癌 / 癌ワクチン / HLA-A3 supertype alleles |
Research Abstract |
HLA-A2,-A24陽性患者のみで臨床に応用できるHLA-A3 supertype alleles拘束性の癌ペプチドは無いのが現状である。この状況を打開するために日本人の46%が陽性と思われる第3のMHC class I分子、HLA-A3 supertype拘束性のペプチド同定を目的とした。本研究に対し同意を得た前立腺癌患者より末梢血を30ccを採取し、PBMCを遠心分離しHLA-Aをフローサイトメトリーにて同定しHLA-A3 supertype allelesのうちHLA-A11,-A31,-A33陽性のものを対象とした。7種類の前立腺癌関連抗原のクラスI拘束性ペプチドを1抗原10種類合成した。次にLNCaPにHLA-A11,-A31,-A33分子を発現させる為に真核細胞の発現ベクターPcr3.1にHLA-AプラスミドcDNAを挿入し強発現LNCaPトランスフェクタントを樹立した。約20例ほどのHLAタイピング及びPBMCを採取した。ペプチド候補を絞り込むため、PBMCからのペプチド特異的CTLの誘導能を評価する。PBMCを培養液にてそれぞれのペプチドを加えて培養する。培養液はIL-2を含む新しいmediumに計5回交換する。培養15日目で、培養された細胞を4-wellに分ける。そのうち2-wellは、それぞれ同種のペプチドで刺激されたC1R-A11,-A31,-A33と一緒に培養し、残る2-wellはHIVペプチドで刺激されたC1R-A11,-A31,-A33と一緒に培養する。18時間後、ELISAにてIFN-γを測定しHIV群と比較し有意差を認めた場合ペプチド特異的CTLの誘導を認めたと定義する。平成23年度は、Healthy donorの測定を施行し実験系を確立された時点で対象検体にての実験を開始する予定である。
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