2011 Fiscal Year Annual Research Report
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22791533
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
折出 亜希 島根大学, 医学部, 助教 (00423278)
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Keywords | ゴナドトロピン / GnRH / 下垂体 |
Research Abstract |
中枢での生殖機能の調節機構を解明するため、これまで下垂体ゴナドトロピン産生培養細胞を用い実験を行ってきた。視床下部からGnRHはパルス状に分泌されているが、下垂体ゴナドトロピン産生細胞からはGnRHパルス頻度特異的にLuteinizing hormone(LH)とFollicle-stimulating hormone (FSH)が分泌されている。最近の研究で、多くのほ乳動物でキスペプチンがGnRHの分泌を促進すること、キスペプチン産生細胞が視床下部に広く分布し、GnRHニューロンと隣接して存在することが明らかになった。GnRHパルス分泌制御の主体がキスペプチンではないかとの報告がみられたため、GnRHによるLH・FSHの分泌機構の解明を行うためにはGnRHニューロンに対するキスペプチンの作用について検討を行う必要があると考えられた。 マウス視床下部由来のGT1-7細胞にはキスペプチン受容体であるGPR54が存在することが明らかになっていることより、GT1-7細胞を用いキスペプチンによるGnRH分泌機構について検討を行うこととした。 GT1-7細胞をキスペプチンの濃度をかえて刺激し、ウエスタンブロット法にてGnRHmRNAを測定した。キスペプチン刺激によるGnRHmRNAの増加はみとめられなかった。培養細胞であるためGPR54受容体数が少ない可能性も考えられたため、GPR54を強制発現させてGT1-7細胞にキスペプチンを投与したが、やはりGnRHの発現は増加しなかった。以上よりGT1-7細胞ではGnRHの産生は行われていない可能性が考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
GnRHニューロンに対するキスペプチンの作用について検討を行う必要があると考え、計画を変更しマウス視床下部由来の培養細胞を用い実験を行った。本研究と最初の計画にあったGnRHパルスを用いた実験は、研究協力者の協力を得ることができたため、変更した計画どおりに実験を遂行することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
GnRHパルス頻度の違いによる細胞膜上の生理活性物質受容体の変化について検討する GnRH以外にゴナドトロピンを制御している可能性が示唆されているPituitary adenylate cyclase-activation polypeptide (PACAP)、生殖刺激ホルモン放出抑制ホルモン(GnIH)についてGnRHパルス頻度依存性LH、FSH発現におけるこれらの生理活性物質の役割を検討するために、GnRHパルス刺激後、これらの受容体の発現の違いを検討する。
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