2010 Fiscal Year Annual Research Report
スギ花粉症患者に対する医師の薬剤処方パターンに関する研究
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22791590
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
高橋 吾郎 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (90362079)
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Keywords | アレルギー / 臨床 |
Research Abstract |
本研究は、スギ花粉症診療におけるEvidence-practice gap、"季節性アレルギー性鼻炎に対する鼻噴霧用ステロイド薬の臨床効果が他剤に比べて高い"というEvidenceと"スギ花粉症に対する鼻噴霧用ステロイド薬の使用頻度が低い"というPracticeの間のGap、を小さくするための方策を確立し、治療効果、QOLおよび患者満足度を高めることを目的とする。具体的には、大規模レセプトデータを利用した観察研究から、過去5年間の花粉飛散量と薬剤処方パターンの変化、診療科ごとの特徴等を検討する。また、観察研究の結果から、スギ花粉症に対する医師の薬剤処方パターンに関する介入研究を実施し、最終的には"医師の鼻噴霧用ステロイド薬の処方頻度の上昇"つまり"Evidence-practice gapを小さくすること"を目的として一連の調査・研究を行いたいと考える。 現在、レセプトデータを用いた薬剤処方パターンに関する研究として、2005~2010年の大規模レセプトデータ(母集団:2005年~2007年=32万人、2008年~2010年=60万人)の解析を行なっている。スギ花粉症患者を中心とする季節性アレルギー性鼻炎に関して、各年のスギ花粉飛散量と患者の医療機関への受診動向、薬剤処方内容を主とした診療内容、合併疾患、医療費などの事項に関して統計学的検討を行うこととする。本データ解析により、スギ花粉症に対する実診療の傾向を把握することが可能であり、シーズンごとの治療内容の変化や診療科間の使用薬剤の差異に関する知見が得られるものと考える。
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