2010 Fiscal Year Annual Research Report
再生歯ユニット移植による歯・歯周組織の包括的再生治療技術の開発
Project/Area Number |
22791941
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
大島 正充 東京理科大学, 総合研究機構, PD (00548307)
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Keywords | 再生 / 歯 / 器官形成 / 器官発生 / 幹細胞 |
Research Abstract |
平成22年度の研究実施計画に従って進捗し、下記の研究成果を得た。 1.顎骨移植に適した再生歯ユニット作製技術の開発 1)3次元的空間確保による人工歯胚の形態制御 内径を規定したデバイス内で再生歯ユニットを発生させることにより、任意の厚みと歯の長さを有した再生歯ユニットを作製可能であり、顎骨移植に適した形態に制御可能であることを明らかとした。 2)機械的刺激が再生歯ユニット歯根膜・歯槽骨の成熟度向上に与える影響の検討 腎臓皮膜下にて再生歯ユニットを作製する際に、外部から31000Hzの音波刺激を加えることにより、形成される歯根膜線維の幅の増大ならびに歯根膜細胞の規則的な配列を認めたことから、人為的な機械的刺激によって、成熟した歯根膜を有する再生歯ユニットを作製可能であることを明らかとした。 2.再生歯ユニットの成体マウス顎骨内移植モデルの構築と移植片の解析 成体マウス下顎骨に歯の喪失モデルを作製し、その部位に再生歯ユニット移植するモデルを構築した。Micro CTによる経時的な観察から、移植期間に伴ってレシピエント歯槽骨と骨性結合による生着を認めた。 3.移植した再生歯ユニットの機能解析 1)再生歯ユニットの機能評価 移植後、顎骨に生着が認められた再生歯ユニットは、歯の移動を可能とする歯根膜機能ならびに求心性の神経機能を有しており、天然歯と同等の歯の生理的機能を有していることが判明した。 これまでの結果から、適した大きさ、形態に制御した再生歯ユニットを移植することにより、レシピエント顎骨に骨性結合にて生着し、生理的機能の回復を伴う歯の再生が可能であることが明らかになった。
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Research Products
(17 results)