2011 Fiscal Year Annual Research Report
上気道流体シミュレーションによる小児OSASの新しい診断法と歯科的対応法への展開
Project/Area Number |
22792061
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
深水 篤 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (20452948)
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Keywords | 小児閉塞性睡眠時無呼吸症候群 / 上気道流体シミュレーション / 通気障害部位の特定 |
Research Abstract |
小児の閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の治療には、現在、アデノイド口蓋扁桃除去が第一選択とされるが、その治療の有効性は70%程度と報告されている。一方、上顎骨急速拡大の有効性を示唆する報告があるものの、十分なエビデンスが得られているとは言えない。これらの理由として、原因となる気道の閉塞部位の特定方法が確立されていないために、適切な治療方法が選択されていない可能性が考えられる。 そこで、本研究は上気道流体シミュレーションを用いた通気障害部位の特定方法とその診断に基づいた歯科的対応法の確立を目的に、咬合治療を目的に撮影された小児のコーンビームエックス線CTデータ(CTデータ)を用いて、(1)上気道流体シミュレーションを行い、小児OSASの通気障害部位の特定方法としての有効性を確立する。(2)上顎骨側方急速拡大、下顎前方誘導を行った治療前後の気道形態を解析し、治療後の予測モデルを作製する。(3)上気道流体シミュレーションを用いて、予測モデルと実際の治療後のデータの結果を比較検討して、精度の高いものにすることを目的に研究を行った。 該当年度において、本シミュレーションを用いて小児OSASの通気障害部位の特定方法としての有効性を示すデータを得ることができた。第30回日本小児歯科学会中四国地方会大会および総会,第29回日本小児歯科学会九州地方会大会にて「反対咬合を主訴に来院し、閉塞性睡眠時無呼吸症候群を認めた症例」を発表できた。その結果、精度の高い治療予測モデル作製が可能となり、治療成績向上に結び付く有効な研究となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は上気道流体シミュレーションを用いた通気障害部位の特定方法とその診断に基づいた歯科的対応法の確立を目的に行った。その結果、小児OSASの診断と治療が、歯列不正を認める小児ではそれに対する歯科的対応になることが分かった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、今回得られたデータをもとに、関連医療分野(矯正歯科、睡眠か、耳鼻咽喉科、呼吸器内科、小児科、小児外科等)との間で学際的な共同研究の進展と関連学会での発表を検討している。
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Research Products
(1 results)