2010 Fiscal Year Annual Research Report
外照射療法を選択する前立腺がん患者の意思決定を支援する看護プログラムの開発と評価
Project/Area Number |
22792193
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
黒田 寿美恵 県立広島大学, 保健福祉学部, 講師 (20326440)
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Keywords | 前立腺がん患者 / 外照射療法 / 意思決定 / 介入研究 |
Research Abstract |
本研究の目的は,前立腺がんで外照射療法を受ける患者のセルフケア能力の向上と患者が主体的に生きることを支援するために,前立腺がん患者の治療法に対する意思決定過程を支援する看護介入プログラムを開発することである。前立腺がんの治療は,たとえ同一の臨床病期であっても,患者の年齢や期待余命,患者の信念や希望などにより,様々な選択肢がありうるため,治療法の意思決定においては考慮すべき事項が複雑に絡み合う。治療法の選択はその後の生き方やQOLとも強く関連するため,患者自身が自分の価値観に一致した納得できる治療選択が行われる必要がある。しかし,放射線療法に対する専門的な知識をもつ看護師が不足しており,前立腺がん患者の治療法の意思決定過程における支援は十分にできていないのが現状と言える。外照射療法は,計画された治療を予定通りに終了することが重要であり,外照射療法がもたらす急性有害反応の予防と出現した苦痛な症状に対する患者のセルフケア能力を高めることが必須条件となる。そのためには患者が十分に納得できた上で外照射療法を選択することが重要である。以上より,前立腺がん患者の治療法に対する意思決定過程を支援する看護プログラムを開発することは極めて重要であり,急務である。 平成22~23年度の2年間で,放射線療法(外照射)を選択した前立腺がん患者が,治療法の選択においてどのような意思決定過程をたどるのかを明らかにし,前立腺がん患者の治療法に対する意思決定過程を支援する仮説の看護介入プログラムを考案することにしている。平成22年度は,前立腺がんで外照射療法を受けている患者で,現在有害事象による苦痛のない者8名を対象に,面接調査を実施し.修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチにより分析を行っている。最終的な対象者数は30名程度を見込んでおり,今後も面接と分析を繰り返す予定である。
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