2010 Fiscal Year Annual Research Report
死産時における母親と亡くなった子どもへの看護支援プログラムの開発
Project/Area Number |
22792223
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
能町 しのぶ 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (40570487)
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Keywords | 死産 / 誕生死 / 周産期喪失 / 悲嘆過程 / 看護 |
Research Abstract |
本研究の目的は、死産を経験した母親が悲嘆過程を順調に辿ることを支援するために、死産分娩を取り扱う施設で使用する死産時の看護支援プログラム開発を行うことである。平成22年度は、臨床現場で死産時のケアを行っている看護職者が捉える、効果的な看護支援から、看護支援プログラム開発に必要な構造的、帰納的要素を明らかにした。 分娩施設で勤務し、死産時の看護支援を行った経験のある臨床経験5年目以上の看護職者21人を5~6名ずつグループに分け、インタビューガイドを用いたフォーカスグループインタビューを関東及び関西にて計4回行い、内容分析にて分析を行った。その結果、看護職者たちが捉える死産を経験した母親への効果的な看護支援は「安全・安全でプライバシーが確保できる環境の提供」、「子どもとの関わりや埋葬に関する情報提供と母親や家族の意思を尊重した支援」、「亡くなった子どもと母親や家族が十分関わることへの支援」、「亡くなった子どもの尊厳を保つ支援」、「亡くなった子どもの遺品を提供する支援」、「退院後の電話訪問や他専門職との連携など長期的・包括的支援」であった。以上の結果から、死産時の看護支援プログラムの構成要素として、亡くなった子どものend of lifeへの支援、母親と亡くなった子どもが出会い・別れることへの支援、安心安全な環境への支援、他職種と連携した長期的・包括的な支援が見出された。これらの支援項目をもとに、次年度は死産時の看護支援を受けた側である、死産を経験した母親たちが捉える死産時の看護支援へのニーズを明らかにし、支援者と受け手双方の視点から、死産時の看護支援プログラムを開発する予定である。
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Research Products
(1 results)