2011 Fiscal Year Annual Research Report
助産診断能力を高める分娩シミュレーションプログラム開発
Project/Area Number |
22792236
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Research Institution | Gifu College of Nursing |
Principal Investigator |
布原 佳奈 岐阜県立看護大学, 看護学部, 准教授 (10295628)
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Keywords | 分娩 / シミュレーション / アセスメント / 動画教材 |
Research Abstract |
本研究の目的は、(1)典型的な産婦事例を選定して模擬産婦を用いた動画教材を作成すること、(2)産婦をイメージ化しながら分娩経過にそって助産診断を行い、助産診断とシミュレータを活用した助産技術を連動させて学習する分娩シミュレーションプログラムを開発することである。 平成23年度は、事例を選定およびシナリオを作成して動画教材(産婦のムービー)を製作し、これを活用した学内演習を行い、学生から授業評価を得ることを目的とした。 調査(平成23年度より継続) 対象;助産実習の臨床指導者6から8名程度、助産実習の実習指導教員5名程度 調査内容:(1)学生指導を行う中で困難や危険を感じた事例、(2)大幅な援助が必要となった場面、(3)学内で学習しておいてほしいことについて 調査方法:半構成的面接あるいは質問紙調査 結果:経過の早い経産婦やハイリスク事例も大事であるが、学内では産婦のニーズと分娩進行をとらえてアセスメントし、必要なケアを考える疑似体験できる初産の事例が望ましいことが明らかになった。本プログラムでは、夫立ち会い予定の正常な経過の初産婦を取り上げることとした。9つの場面からなるシナリオを作成し、シミュレーションセンターにて2名の役者を用いて入院から分娩までを撮影し、18分間に編集した。 教育実践 助産を選択した学生6名を対象に、平成24年3月に産婦のムービーを用いた演習を行い、学生による授業評価を得た。 結果:「とても楽しくて実際に産婦さんに関わっているみたいに考えることができた」「イメージがつき、少し自信につながった」「産婦にとって今どのようにすべきかを判断することが苦手なことに気づいた」「他のパターン(映像)もみてみたい」等のコメントがあった。以上のことから、産婦のイメージ化し、場面ごとに情報を得てアセスメントし、教員の助言を得ながら助産ケアを考えることができたと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
H23年度は、産婦ムービーの作成とそれを活用した教育実践を行うことが目的であり、達成したと考えるため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は、産婦のムービーを用いた演習が実際に助産実習において有効であったのかを評価する予定である。 研究計画の変更は特になし。
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