2010 Fiscal Year Annual Research Report
在宅重症児の母親に与えるレスパイトケアの効果 短期入所通所サービスに焦点をあてて
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22792244
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Research Institution | Toyohashi Sozo University |
Principal Investigator |
中島 怜子 豊橋創造大学, 保健医療学部, 助手 (90550278)
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Keywords | 小児在宅看護 / レスパイトケア |
Research Abstract |
H22年6月A大学医の倫理委員会からの承認が得られたのちアンケートを作成。調査内容は、研究目的であるレスパイトサービス利用の意義・必要性とレスパイトサービス利用の背景要因を明らかにするため、基本属性、レスパイトサービスの利用の有無、その利用状況、介護負担感、育児による精神的ストレス(介護負担感、精神的ストレスは既存の尺度を使用)とした。 8月~H23年1月にかけて、A市特別支援学校1校、肢体不自由児父母の会1団体及び訪問介護ステーション・居宅介護事業所1か所を通じ、肢体不自由児または重症心身障害児を在宅で養育している主介護者を対象にアンケートを配布した。配布数は361通、回収数は173通(回収率47%)であった。アンケート回収後、データを入力しデータベース化、その後分析を開始した(子どもの年齢は19歳以下とし、有効回答139を対象に分析)。3月までにアンケート内容全ての記述統計を終了した。 現時点での分析の結果、子どもの年齢は平均10.6歳(SD4.27)、医療的ケアは65名(46.8%)が有、また136名(97.8%)が身体障害者手帳を有しており、うち128名(92%)が1、2級であった。さらに詳しく介護の必要性についても聞いたが、ほとんどの子どもがいつも介助が必要な状態であった。また、139名中120名が在宅支援サービスを利用しており、そのうち71名がレスパイトの目的でサービスを利用していた。レスパイトとして利用がみられるサービスの種類は短期入所やディサービス、訪問介護など様々であったが、サービスを利用している人の85%以上がその利用により時間の確保、休息、リフレッシュができたと回答しており、なんらかの効果はみられていることが示唆された。今後は、レスパイトサービス利用の有無、またその利用状況と介護負担感およびストレスとの関連について分析を進めていく予定である。
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