2010 Fiscal Year Annual Research Report
高エネルギーガンマ線望遠鏡MAGICの高感度化及び宇宙暗黒物質の探索
Project/Area Number |
22840030
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
折戸 玲子 徳島大学, 大学院・ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部, 助教 (80579417)
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Keywords | 宇宙線 / 高エネルギーガンマ線 / 暗黒物質 / 大気チェレンコフ望遠鏡 |
Research Abstract |
本研究は、カナリー諸島海抜2200mに位置する大気チェレンコフ望遠鏡MAGIC(Major Atmospheric Gamma-ray Imaging Cherenkov Telescope)の高感度化及び、宇宙高エネルギーガンマ線による宇宙暗黒物質の探索を目的とする。MAGIC望遠鏡は世界最大口径の反射鏡を持つ大気チェレンコフ望遠鏡であり、2009年より2台の望遠鏡によるステレオ観測を行っている。本研究では、MAGIC望遠鏡のさらなる高感度化・低閾値化を実現するため、高量子効率光電面を用いたHybrid Photon Detector (HPD)による焦点面カメラの開発を行う。平成23年度は、平成22年度2月に研究代表者がMAGIC望遠鏡焦点面カメラの外周部に搭載した7本のHamamatsu R9792U-40HPDからなるHPDクラスターについて、長期試験を行った。平成23年6月より夜間観測時定常的にHPDに高圧を印加し、観測データを取得、解析を行っている。暗黒物質探索については、対消滅・崩壊による高エネルギーガンマ線を観測することによりその起源について探る。平成23年度は、FERMI衛星により観測された未同定天体のうち銀河面から離れており、スペクトルがハード、変動が少なく、MAGIC望遠鏡高天頂角な観測可能な2天体について観測を行い、データ解析を進めた。また、宇宙暗黒物質密度が高いことが予想され、かつ光度が低い天体として、近傍倭小銀河Seguelの観測を行い、データ解析を進めた。
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Research Products
(12 results)