2022 Fiscal Year Annual Research Report
Functional analyses of sugar codes of exosomes and biomedical applications
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22H00585
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
秋吉 一成 京都大学, 工学研究科, 教授 (90201285)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
舘野 浩章 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究グループ長 (30450670)
佐々木 善浩 京都大学, 工学研究科, 准教授 (90314541)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | エクソソーム / 糖鎖 / レクチンマイクロアレイ解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、これまでに十分解明されていないエクソソームの糖鎖コード機能に関する研究を行い、エクソソームの糖鎖科学を基盤とした、分離、計測、解析技術などの基礎研究からそのバイオ医療応用研究を推進する。 1)新規レクチンマイクロアレイによるエクソソームの糖鎖解析 本年度着手したC型レクチンなどヒトレクチン受容体を用いた新規ヒトレクチン受容体マイクロアレイを調製するために、レクチンのプラスミドを調製して、発現、単離精製し、50種類程のレクチンのアレイスポット化にも成功した。 2)新規糖鎖基盤分離システムの開発とエクソソーム機能解析 植物レクチンであるシアル酸認識レクチンを磁気ビーズに固定化して、エクソソームの分離精製し、植物レクチンマイクロアレイ解析を行なって、エクソソーム表層糖鎖を基盤とするサブクラス分離が可能であることを明らかにした。 3)エクソソーム単粒子の糖鎖プロファイリング技術の開発 イメージングサイトメトリーを用いて、蛍光標識したエクソソームと蛍光標識レクチンとの解析を行い、エクソソームの単粒子糖鎖解析を行えることが分かった。間葉系幹細胞由来エクソソームにおいて、90%以上のエクソソーム表層にはシアル酸が存在していることが明らかになった。種々のレクチンでの検討を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヒトレクチン受容体の発現と単離精製も順調に進み、プロトタイプのマイクロアレイの作成にも成功し、当初予定していた50種類程度のヒトレクチンを搭載したマイクロアレイの作成法を確立しつつある。また、イメージングサイトメトリーを用いたエクソソーム表層糖鎖の単粒子解析が有効であることも明らかになった。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒトレクチン受容体を用いた新規ヒトレクチン受容体マイクロアレイ(50種類程度)の調製法を確立して、種々の細胞(がん細胞系、間葉系幹細胞、iPS細胞など)から膜表層の糖鎖および培養細胞から単離したエクソソームの糖鎖解析をさらに進め新規レクチンアレイの有用性を明らかにする。 ヒトレクチン受容体の中から、エクソソームと強く相互作用するレクチンを選択し、磁気微粒子へ固定化したエクソソーム単離用磁気ビーズを作成する。
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