2022 Fiscal Year Annual Research Report
PPDACサイクル「Plan」の相に焦点を当てた統計的探究能力を育む教材開発
Project/Area Number |
22H04056
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
今澤 宏太 大阪教育大学, 附属学校園, 中学校教諭
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 統計的探究 / 科学的思考 / データの活用 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,統計的探究に関する基礎的研究として①検定教科書の分析,②学習指導要領の変遷,③数学科教員志望学生の実態調査を行った。 ①では,現行検定教科書において,PPDAC サイクルがどのように意識され,教科書紙面上で扱われているかについて明らかにした.②では,第二次世界大戦後の中学校の教育課程における統計領域の学習内容・指導観に焦点をあてて,時代変遷や時代毎の特徴を整理した.③では,数学科教員志望学生を対象に,統計的探究プロセスについての学生の意識の実態を明らかにするとともに,その考察を通じて今後の数学科の授業改善の示唆を導出することを目的とし,アンケート調査を行った. また,基礎的研究の成果をもとに,④IoTデバイスを用いた授業モデル,⑤サンプルサイズに注目した授業モデルの開発・実践・公開を行い,その成果を論文として執筆した.④では,Problem・Plan・Data の相の学習について,GRASPS・思考支援ツール・IoTセンサー・批判的思考の4つの構成原理から充実させることを意図し,授業モデルの開発を行った.⑤では,標本調査を行う際に意識すべき標本数とサンプルサイズの両方に注目させる教材として,生物学の野外研究の領域で用いられている植生調査・個体数調査の手法の 1 つであるコドラート調査を題材とした授業モデルの開発を行った.
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