2023 Fiscal Year Research-status Report
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22K00055
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宇佐美 文理 京都大学, 文学研究科, 教授 (70232808)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 中国絵画論 / 蘇東坡 |
Outline of Annual Research Achievements |
23年度は、蘇東坡の詩文の分析を行うとともに、考察した内容を論文「蘇東坡詩における風景の問題」にまとめた。(既に出版社には入稿。24年度中に刊行予定)また、東京国立博物館蔵品の跋を中心に会読する研究会には、4月16日、5月14日、6月18日、7月30日、10月1日、12月16日、17日、1月21日、2月12日、3月29日(このうち、4月、6月、10月、1月はオンライン開催)に参加、また5月15日には東京国立博物館で絵画調査(瀟湘臥遊図巻、馬エン筆幽居図巻)7月31日、3月28日は東洋文化研究所で漢籍調査を行った。とりわけ3月28日の調査で確認できた「益智図」は、詩の絵画化を考える上で重要な著作であり、中国絵画史を考える上でも重要であることをまったく認識しておらず(国内所蔵は、漢籍データベースによる限り、これと東北大学蔵本のみ)、重要な調査となった。これについては、24年度に東北大学での調査を予定している。なお、泉屋博古館の跋を読む京都の研究会は、7月22日、12月10日、2月3日、3月24日に、芥舟学画編などを題材として、対面開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究内容を論文としてまとめたことができたほか、予定していた研究会や調査も順調に進められているから。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き蘇東坡の詩文の分析を進めるとともに、これまでに杜甫などに関して研究してきた内容とあわせ、風景描写の意味を総合的に考察する。また、継続的に研究会と調査を進める。
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Causes of Carryover |
7916円とごくわずかだが、無理に使い切るよりも次年度に使用した方が合理的だと考えた。
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Research Products
(3 results)