2023 Fiscal Year Research-status Report
JAXA文化・人文社会科学利用パイロットミッションに関する今日的な視点からの検証
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22K00255
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Research Institution | Otemon Gakuin University |
Principal Investigator |
松谷 容作 追手門学院大学, 社会学部, 教授 (60628478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩城 覚久 近畿大学, 文芸学部, 准教授 (60725076)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 宇宙 / 微小重力 / アート実験 / 文化・人文社会科学利用パイロットミッション |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度はまずアーティストである福嶋敬恭氏へのインタビューを実施した。福嶋氏は宇宙航空研究開発機構(JAXA)が実施した文化・人文社会科学利用パイロットミッションでのアート実験のテーマ代表者であり、そのミッションに先立つ京都市立芸術大学とJAXA(旧・宇宙開発事業団)との共同研究「宇宙への芸術的アプローチに関する研究」の研究代表であった人物であり、本研究課題のインタビュー調査において最重要な人物である。また同じくデザイナーである尾登誠一氏にもインタビューを実施した。尾登氏も上記パイロットミッションに先立つ東京藝術大学とJAXAの共同研究「微小重力空間における芸術表現の未来」における中心人物であり、本研究課題のインタビュー調査において最重要な人物である。 こうしたインタビュー調査に加えて、研究代表者はブラジルで開催された国際学会The 22nd International Congress of Aestheticsにおいて「Encounter with the Moon : Ethics and Aesthetics of the Post-Earth Era」という題目で口頭発表を行うとともに、「月との遭遇――ポスト地球の美学によるJAXA「月面農場」に対する批判的考察――」というタイトルで論文を発表し、本研究の途中成果を公表した。また研究分担者も「The Possibility of Interspecies-Interactive Art: What Can Human Artists Create for Chimpanzees?」というタイトルで論文を、またインタビューを編纂した報告書「古賀一男氏講演「微小重力環境へのヒトの順応とその限界―宇宙飛行士の行動を分析して地球と重力をより正しく理解したい」を途中成果として公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、JAXAが実施した文化・人文社会科学利用パイロットミッションを総括や参照にとどまることなく、ミッションにおけるアート実験の代表者やそれに関連する科学者へのインタビューを通じた検証、その実践を参照する宇宙や科学と連関づけるアートプロジェクトの分析と考察を通じて、ミッションの本質的な意義を詳細に、多視点で、包括的に、明らかにすることを目的としている。アート実験に関連する研究者へのインタビューやアートプロジェクトの分析・考察は順調に進み、成果を部分的にであるが公表もしている。またミッションのテーマ代表者へのインタビューも進みつつある。ゆえに、おおむね順調に進展していると言えよう。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までの進捗状況で記したように、今後はJAXAが実施した文化・人文社会科学利用パイロットミッションにおけるアート実験のテーマ代表者(第1期と第2期)へのインタビューをさらに進めていく(インタビュー可能な対象者のみ)。また、宇宙や科学と連関づけるアートプロジェクトのさらなる分析・考察、インタビューなどの整理、これまでの研究成果の公表を実施していくことになる。
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Causes of Carryover |
当初予定していたインタビュー調査が、インタビューイの体調の問題で実施できなかった。そのための経費が次年度使用額となった。2024年度にインタビューを実施して使用する。
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