2022 Fiscal Year Research-status Report
実創作者の視点導入による三島由紀夫と演劇・アダプテーションに関する研究
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22K00295
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
有元 伸子 広島大学, 人間社会科学研究科(文), 教授 (50202768)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保田 裕子 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (30262356)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 三島由紀夫 / アダプテーション / 演劇 / 映像 |
Outline of Annual Research Achievements |
・本研究は、(1)三島由紀夫作品が演劇やアダプテーションとして創作・受容されてきた様相を探ること、(2)三島由紀夫とその文学が、小説以外の複数のメディアを横断する、いわば〈総合的文化現象〉として生成されていく過程を明らかにすることを目的とする。 このため、演劇・アダプテーション作品のメディア越境の様相を探るとともに、実創作者の観点をふまえた分析と受容の考察を行う。 ・コロナ禍で中断していた研究会を再開し、「第5回三島由紀夫とアダプテーション研究会」を「福岡市文学館常設展示関連講座「三島由紀夫と映画」」と共催で開催した(2023年3月25日、ハイブリッド:オンライン/福岡SRPセンタービルSOILスタジオ)。研究代表者の有元伸子、研究分担者の久保田裕子、さらに福田涼・呉工業高等専門学校助教の3名が口頭発表を行い、三島のアダプテーションの様相を探り、同時代状況を導入しつつ、監督や俳優等によって作られた映像作品の可能性を考察した。 ・三島に関わる演劇の実作者と連携し、共同考察を通して三島文学に底流する現在性を明らかにすることを目的として、2022年7月~23年1月にかけて6回、連続講演会「『近代能楽集』を読む/観る」を実施した(於・広島大学文学部)。三島作品を上演してきた劇団・三条会の『近代能楽集』公演を1作ずつビデオ上映し、演出家・関美能留氏による講演と参加者による質疑によって精密な検討を行うもので、演劇としての三島戯曲の特質が明らかになりつつある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
・コロナ禍によって中断していた「三島由紀夫とアダプテーション研究会」を再開し、研究代表者・分担者ともに口頭発表を行って、それぞれの研究を進めることができた。 ・三条会演出家の関美能留氏との間で、『近代能楽集』各作品の共同検討を進行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
・令和5年度も、引き続き「三島由紀夫アダプテーション研究会」の第6回を開催する。 ・同じく、関美能留氏との『近代能楽集』共同検討を進めて、残り2作品と全体の総括を行う。 ・研究代表者、分担者ともに、各自の分担(演劇、海外受容等)に沿って研究を遂行・成果発表するとともに、打合せ会において各自の進捗状況を共有する。
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Causes of Carryover |
・コロナ禍による図書館・資料館の開館短縮等の理由により、一部調査を短縮した。 ・演劇・映像関係資料に関して入手が難しいものがあった。 (使用計画)必要な書籍・雑誌・映像資料等の購入に務める。新型コロナの5類移行に伴い、研究会や共同検討会を開催して、招待発表者の旅費や講演料謝金等に充当するとともに、成果発表を行う。
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Research Products
(3 results)