2023 Fiscal Year Research-status Report
新学習指導要領の「三つの資質・能力」を育むリンガ・フランカ教育の実践と効果の検証
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22K00721
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Research Institution | Kobe Women's University |
Principal Investigator |
水野 邦太郎 神戸女子大学, 文学部, 教授 (40320840)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | リンガフランカとしての英語 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度の研究実績の概要は、2024年4月12日に出版された『英語教育』5月号の特集「国際交流プロジェクトの実況中継」に「7つの道具を媒介にした国際交流プロジェクトの取り組み Intercultural Classroom Connections (ICC) Project」というタイトルで発表した。本論文 (水野, 2024 ) では、国際交流プロジェクト (以下,ICC) を新学習指導要領の「三つの資質・能力」を育む観点からどのようにデザインしたかを述べた。そして,そのデザインの中に ICT を活用した7つの道具をどのように取り入れてICCを実践したかを報告した。プロジェクトの結果は,研究代表者のクラスから65人がICCに参加した。海外からの各クラスの参加人数と動画の総投稿数は,次のように活発な交流になった(かっこの中の数字は本学の学生の投稿数を示す)。小学校 : マレーシア (57人,852本 (352本)),クウェート (12人,68本 (38本)),高校 : アメリカ (56人,562本 (344本)),台湾 (68人,716本 (385本))。参加した258人は英語を English as a Lingua Franca (ELF) として,すなわち「母語が異なる者同士が通じ合うために使う共通言語」として「自前の英語 (My English as a Lingua Franca)」を機能させながら,異文化と出会い対話をした。学生の学期末の振り返りのレポートを読むと,「英語を使いながら学ぶ」ことを通して「学びに向かう力」を育んでいったことがわかる。また英語の「知識・技能」においても,ELPA というテストの2022 (令和4)年度のスコアと2023 (令和5)年度のスコアを比較すると,ほぼ全員のスコアが伸びており,約半分の学生が1.5 倍から2倍の伸び率を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究概要で示したように,本研究の目的である「リンガ・フランカ教育の実践と効果」を具体的に示すことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本プロジェクトで,本学生 (神戸女子大学の学生)は海外の様々な教育機関で学ぶ生徒や学生に向けてプレゼンテーションをする。そのプレゼンテーションで使う英語を,より流暢に相手にとって聞きやすくするために,さらに授業の中で創意工夫を加えたい。そこで,プレゼンテーションの原稿の再生練習をより効果的に効率よくできるための 8つ目の新しい道具 (Reproduction) を次年度は開発する。学生は開発するシステムが自動で読み上げる音声を繰り返し聞きながらオーバーラッピングやシャドーイングができるようになる。そして,各学生が日本語から英語へスラスラ再生できることを目指す。また,日本語の原稿から英語の原稿へ変換する際に,一人ひとりが自らの英語の語彙・文法の知識を「再構築」していくことを促進できる教育的工夫 (システム)を,ICT を活用して開発する予定である。その他,必要に応じて新しい道具を開発して ICC をより楽しく充実したものにしていく。
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Causes of Carryover |
Reproductionというツールの開発をシステムエンジニアに見積もりをとり依頼したが,今年度中に完成することができなかった。次年度 (令和6年度)は,Reproductionを完成させる。ツールの開発は実際に使いながら改善を図っていく必要がある。そのため,次年度 (令和6年度)の「後期」の授業で使用しながら随時改善を図り,システム開発を行っていく。
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Research Products
(1 results)