2023 Fiscal Year Research-status Report
医学的知見と事実認定-児童ポルノ事件の年齢推定でのタナー法の利用の可否を中心に
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22K01206
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
吉井 匡 香川大学, 法学部, 教授 (20581507)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 裕司 京都女子大学, 発達教育学部, 教授 (70151545)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | タナー法 / 医学的証拠 / 刑事裁判 / 児童性 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 研究代表者による先行研究に対する評価の整理 研究代表者による先行研究(吉井匡「児童ポルノ事件における児童性の認定方法に関する考察―タナー法を用いた年齢推定法の利用について―」井田良ほか編『浅田和茂先生古稀祝賀論文集(下巻)』347頁-369頁(成文堂、2016年))については、各種論文に引用・紹介される一方、(元職を含む)法曹実務家からは批判的見解も寄せられている。そこで、これらの批判的見解について、検討を行なった論文を脱稿した。また、外国(A国)で児童ポルノを製造したとして日本で起訴された事件において、日本人医師が、当該国とは別の近隣国(B国)の統計を参考に、タナー法を用いて児童性認定したことを証拠として、有罪を宣告した事例についても、その是非を検討した。 2. 研究分担者との実験実施にかかる打ち合わせ 研究分担者とともに令和6年度に実施予定の、児童ポルノ事件における被写体の年齢推定(児童性認定)方法に関する実験の打ち合わせを随時行っている他、児童ポルノ事件に詳しい弁護士に実験実施に関する助言を受けた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度中に関連論文を脱稿しており近刊予定であること、また、実験実施にあたって検討すべき点は多いが、方向性は定まりつつあることから、「おおむね順調に進展している。」と評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
「研究実績」2.で記した内容については、実験実施のために、研究分担者との打ち合わせをこれまで以上に密に行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
タナー法に関する文献や、証拠法に関する文献の収集が前年度には十分に出来なかったので、次年度使用額が生じた。
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