2022 Fiscal Year Research-status Report
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22K01252
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
小林 道生 静岡大学, 人文社会科学部, 教授 (60334950)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 保険募集 / 保険販売業務指令 / ドイツ保険契約法 |
Outline of Annual Research Achievements |
EUでは、加盟国間における保険販売規制の調整、金融分野横断的な消費者保護の強化を目的として、「保険仲介業務指令(Insurance Mediation Directive)」の見直しが行われ、2016年2月に「保険販売業務指令(Insurance Distribution Directive)」(以下、「IDD」という)が発効するに至った。これを受けて、EU各加盟国では国内法化の作業が行われ(その期限は、2018年2月23日)、ドイツにおいても、保険販売規制に関し保険契約法、保険監督法等において所要の改正が行われている。令和4年度に実施した研究では、まず、IDDの全体的構成(全8章、46条から成る)を把握のうえ、個々の条文がドイツにおけるどの法令の規定に位置づけられたのかを確認し、国内法化された主要な規定の邦訳作業を進めた。また、ドイツ保険契約法のコンメンタールをいくつか参照し、IDDの国内法化を受けた保険契約法の改正規定の規制内容について、その由来となるIDDの規定とあわせて理解に努めた。以上は、ドイツ法の現況を明らかにするためには、IDDが国内法化される過程で、その規制がドイツでどのように受けとめられ、保険契約法等のいずれの法令のなかに位置づけられたのか、さらに、そこでどのような改正がなされたのかについて、IDDと保険契約法等における改正規定との比較(照合作業)が必要不可欠であることによる。 令和2年度から継続して令和4年度も、とくに、ドイツ保険契約法1a条について、最新版のコンメンタールを順次参照し、関係規定を含めてその規律内容の把握に努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和4年度は、商法の他分野の研究に当初の想定以上に時間がかかってしまい、本研究課題に充てる時間が少なくなってしまったため。
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Strategy for Future Research Activity |
EUの保険販売業務指令(Insurance Distribution Directive)」(以下、「IDD」という)を受けて2017年に国内法化されたドイツ保険契約法1a条について、まずは、保険契約法の最新版のコンメンタール等の資料を順次入手し、これらをもとにして、IDDとの比較(照合作業)を踏まえつつ、その規律内容を重要な関係規定とあわせて理解する。そのうえで、わが国の保険募集規制との比較法的考察(保険法制定時における法制審議会部会での議論を含む)を行う予定である。
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Causes of Carryover |
(理由)年度当初、本研究課題の助成金を使用して、ドイツへの出張を予定していたものの、コロナウィルスの影響により8月の出張を取り止めとせざるを得ず、また、国内出張もオンラインでの会議システムに切り替わり、当初の計画通りに旅費の支出ができなくなったため。 (使用計画)今年度は冬季にドイツへの出張を考えている。コロナウィルスの影響等により海外出張が難しくなれば、支出予定であった旅費を図書費に充てることも選択肢となる。
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