2023 Fiscal Year Research-status Report
A study of the organization, strategy and policy-making process of populist local parties
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22K01348
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
中井 歩 京都産業大学, 法学部, 教授 (50340633)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ポピュリズム / ポピュリスト政党 / 地域政党 / 政党組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き、文献調査によって政党としての「大阪維新の会」「日本維新の会」を比較してポピュリスト政党、地域政党として位置付ける枠組みについての検討を主に行った。理論に関する文献調査の対象としては、ヨーロッパ諸国の政党政治一般、ポピュリズムとポピュリスト政党、地域主義や地域政党に関する比較政治学に関する文献等を選んで講読した。あわせて、本研究における主な対象事例である「大阪維新の会」と大阪府・大阪市における政党政治・選挙政治と、維新の会が与党をつとめる大阪の地方行政についての先行研究に関する文献も収集して、講読した。その際には、とくに選挙戦略と党内のリーダーシップ、そして争点設定の特徴と重要性について注目をして、整理を行った。 また、首長主導の地域政党の東京における比較対象となる、「都民ファーストの会」の聞き取り調査の準備作業として、東京都の政党政治・政党システムついての文献の収集と講読も行った。 選挙政治における事例研究として、2023年4月に行われた大阪府知事選、大阪市長選、大阪府議選、大阪市議選の4重選挙について、過去の大阪維新の会が参加した大阪における地方選挙との比較の観点からの資料・文献調査や、大阪維新の会の幹部への聴き取り調査を行い、反維新側との選挙戦術の比較、政党システムの観点などの分析を行った。その成果は、2023年の5月28日に獨協大学において開催された日本政治法律学会の統一地方選挙に関する分科会において報告を行うとともに、さらなる検討を行った上で2024年1月に発刊された『産大法学』誌上に研究ノートとしてまとめて公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
文献調査についてはほぼ予定通り進めることができている。一方で地方政治エリートを対象とした聞き取り調査については、大阪市内を中心する地方議員等に対してはある程度進めることができたものの、東京での聞き取り調査には取り組むことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間の3年目にあたる2024年度においては、これまで行ってきた文献調査をふまえて「大阪維新の会」についての政党としての位置付けのまとめを行うとともに、比較対象としての東京「都民ファーストの会」についての文献調査を継続する。さらに、昨年度から取り組んでいる「大阪維新の会」の地方議員と関係者に対しての聞き取り調査を継続して行う。あわせて、「都民ファーストの会」についての聞き取り調査にも着手することで、地域政党・首長主導政党という共通点を持つ両政党の選挙戦略・政党組織・意思決定についての比較を行うことで、本研究のまとめに向けて整理をしていく。最終的には、論文の形にまとめて公表していく。
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Causes of Carryover |
2023年度の聞き取り調査は大阪市内においてのみ行ったため、地方議員や政党職員などの地方政治エリートに対する聞き取り調査にかかる旅費の支出がほとんどなかった。そのため、2024年度に繰り越す形になった。引き続き大阪での調査を継続するとともに、東京での調査出張を行うことで次年度に使用する。
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