2023 Fiscal Year Research-status Report
アーンアウト条項と資金調達を考慮した企業買収の評価モデルの構築と分析
Project/Area Number |
22K01577
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
八木 恭子 東京都立大学, 経営学研究科, 准教授 (80451847)
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Project Period (FY) |
2023-02-10 – 2026-03-31
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Keywords | 企業買収 / リアルオプション / シナジー効果 / 企業価値 |
Outline of Annual Research Achievements |
企業が市場競争力を高めるために他企業を買収する理由に,大きな関心が集まっている.これは主に,合併が完了する前後の企業価値に対するM&Aの影響をモデル化することで評価される.合併後の企業の収益性をモデル化することで,シナジー効果がどの程度実現されるかは、モデル内のパラメータと水平方向,垂直方向もしくは複合企業などの合併の種類によって異なる. 本研究では,合併後の企業の利益に対する合併のシナジー効果を明示的に組み込むことによって,M&Aを評価するためのフレームワークを開発した.実際には,売買を考えている企業は通常,対象企業にとって少し低い入札価格を提示するか,買収者にとってかなり高い販売価格を要求するかのどちらかを選択する.実際の購入価格は,交渉によりこれらの価格の間になるはずである.買収企業と対象企業がそれぞれ見積もった将来の利益フローの不一致を調整するパラメータを導入することで,この交渉プロセスをモデル化した. 特に,どのような状況で合併が起こり得るかを解析的かつ数値的に示した.これは,買収企業が M&Aから価値を生み出すために,垂直市場または水平市場の対象企業から何を求めるべきかということ示すことができる.このモデルは,M&A市場におけるゲームは,最適なパートナーを見つけて,M&Aによって生み出された余剰を 2 つの企業に配分することであるといういくつかの発見を提供する.モデルの利益フロー構造によって,パラメータは合併間隔と合併後の企業の価値を決定する際に特に重要である. 本研究では,買収企業の視点から見た合併後の企業の評価に焦点を当てた.分析において,買収企業の利益と対象企業の利益の流れの間の相関係数が,将来の利益フローの不一致を調整するパラメータだけでなく合併後の企業価値を決定する際に重要な役割を果たしていることを示した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
企業買収の基礎となる評価モデルの構築が完了した.
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Strategy for Future Research Activity |
アーンアウト条項や資金調達を考慮した分析を進めていく.
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Causes of Carryover |
今年度は大規模な数値計算を行わなかったため,ハイスペックデスクトップPCやモデル評価で使用する数学ソフトウェアMathematicaを購入しなかったため.
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Research Products
(4 results)