2022 Fiscal Year Research-status Report
A study of the influence of changes in social conditions on common terminology in interprofessional coraboration
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22K02068
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Research Institution | Nagano University |
Principal Investigator |
藤井 博之 長野大学, 社会福祉学部, 教授 (40756590)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大嶋 伸雄 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 教授 (30315709)
吉浦 輪 東洋大学, ライフデザイン学部, 教授 (60305406)
小川 孔美 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (80363787)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 専門職に共通する共通用語リスト / 事例検討で使われるキーワード / 専門用語と一般用語 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は第1調査「多職種での事例検討による共通キーワードの補足・抽出」に取り組んだ。 (1)研究分担と各分担者の研究実施状況 交付申請書に記載したとおりの分担で研究を進めた。研究組織(代表者および研究分担者)は月一回の研究会をもち、研究の進捗状況の共有と研究計画の更新および共同での研究作業の調整を行った。 (2)専門用語からの共通キーワードの抽出のために、①各分野の専門用語辞事典8冊(医学、社会福祉、看護、介護福祉、薬学、理学療法、作業療法、保育)の見出し語・索引語の比較、②厚労省管轄の国家資格13職種の出題基準等(医師、歯科医師、薬剤師、看護師、臨床検査技師、診療放射線技師、臨床工学技師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士、公認心理師)の索引語の比較を実施した。①の調査は完了し、全辞事典に共通する見出し語・索引語はないことを確認し、医学、看護学、社会福祉学に絞って共通用語リストを作成した。②は調査途上である。 (3)事例検討による新たな用語の抽出では、①長野大学で倫理審査を申請し承認を得た、②調査フィールド候補として、愛知県豊明市の「多職種合同ケアカンファレンス」、埼玉県の「埼玉埼葛南専門職連携推進ねっとわーく主催シンポジウム」に参加した。③予備調査として、それぞれのカンファレンス・シンポジウムでディスカッションのキーワードとなる用語を採集し、(2)で作成中の暫定的な用語リストと比較したところ、興味深い知見が得られた。すなわち、ディスカッションのキーワードのうち専門用語リストに含まれる用語は半数以下で、過半が非専門用語であることが示唆された。 (4)研究分担に基づき、倫理審査申請および専門用語リストの作成(藤井)、事例検討会の開催準備(小川)、共通キーワード検討会の準備(吉浦)、専門職を対象にする量的調査の準備(大嶋)に取り組んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
おおむね研究実施計画のとおりに進捗しているが、以下の2点で遅れがある。 1点目は2022年度中にキーワード採集のための事例検討会を1回開催する予定であったが、2箇所のフィールドの予備調査にとどまった。遅れた理由は、①新型コロナの影響で各フィールドでの事例検討会の調査に制約があった、②収集した逐語録を分析する方法(テキストマイニング及び専門用語リストとの比較)について検討を重ねたためである。 2点目は、第1回共通キーワード検討会を年度内に開催できなかったことである。これは専門用語リスト、事例検討会での予備調査の結果を研究組織で検討し、検討会の運営内容を見直す必要があると判断したためである。具体的には、当初の計画では専門用語リストと事例検討で採集した用語リストを突き合わせ新たな共通用語リストを作成する作業を行う予定であったが、用語の意味の異同についての検討も含めることとした。2023年度には検討会の活動を開始する計画とする。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度には、研究実施計画に沿って①事例検討会の逐語録分析と専門用語リストとの比較方法の検討、②事例検討会の実施、③キーワード検討会の運営方法の検討、④キーワード検討会の実施に取り組む予定である。 さらに、これまでの調査結果の検討を通じて、2-4年度目に予定している専門職への量的調査の方法について再検討する予定である。
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Causes of Carryover |
2022年度は新型コロナの影響もあり、「フィールド調査」および「キーワード検討会」の準備が遅れ、年度内の実施を見合わせたため、そのための経費(旅費、人件費)を支出しなかった。 2023年度以降に、これらを繰り越して実施し、研究費を使用する計画である。
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Research Products
(1 results)