2022 Fiscal Year Research-status Report
Study of "enjoyment of food" for promoting healthy eating behavior
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22K02090
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
赤松 利恵 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (50376985)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 食生活 / 健康 / QOL |
Outline of Annual Research Achievements |
1年目である2022年は,大きく分け,3つのテーマで研究を進めた。1) アメリカで開発されたEpicurean eating(美食家の食の楽しみ)尺度に関する研究,2) 食事量に関する研究,3) 食選択に関わるメニュー名に関する研究。1) Epicurean eating尺度については,日本の食文化の影響が考えられ,今後の課題も残されたが,下位尺度「美食家志向」については,得点が高い者の特徴の検討結果からも,日本人でもある程度の妥当性は確認できたといえる。一方,下位尺度「スーパーサイズ嗜好」は,男性と女性に分けて解析した結果から,日本人に適した項目検討の必要性が示唆された。2) 食事量に関する研究では,適量注文をしている者は,健全な食生活だけでなく,地球環境への配慮や食に関する感謝の気持ちも重視していたことから,多様な食態度を持つことが適量注文の行動につながることが考えられた。また,自身の適正食事量を過大評価する男性では,肥満の割合が高く,適量注文に向けた教育の必要性が示唆された。3) 食選択に関わるメニュー名に関する研究では,今年度はメニュー名の特徴を把握するため,質的研究を行い,メニュー名に用いられる修飾語として,【味覚系】【食感系】【情報系】の3個のカテゴリと15個のサブカテゴリを抽出した。さらに,この結果をもとに,大学生を対象に,メニューの魅力に関する調査を実施した。2022年度は,これらの研究について学会発表(3本)を行い,論文としてまとめ投稿した(現在査読中)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「食の楽しみ」の評価尺度を作成をすることが2022年度の大きな目的であった。現在,論文投稿し,ほぼ採択まで査読も進行している。以上により,概ね順調に進んでいるとした。
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Strategy for Future Research Activity |
「食の楽しみ」の評価尺度が作成できたことから,申請計画通り,この尺度を活用して,健康な「食の楽しみ」への変容プログラムを検討する。
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Causes of Carryover |
統計ソフトの購入が他の研究費で購入できたため,研究費を繰り越すことになった。余った研究費は,介入プログラムに使用する(例:対象者人数を増やす,実施内容を増やす)予定である。
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