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2023 Fiscal Year Research-status Report

医学教育における視覚教材の歴史に関する研究

Research Project

Project/Area Number 22K02230
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

森下 真理子  京都大学, 医学研究科, 助教 (60896091)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山本 憲  京都大学, 医学研究科, 講師 (60525567)
元木 環  公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 准教授 (80362424)
五島 敏芳  京都大学, 総合博物館, 講師 (90332139)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords医学教育掛図 / 視覚教材 / 医学教育史
Outline of Annual Research Achievements

2023年度は、過去の医学教育について、医学部卒業生に尋ねるインタビューを開始した。実施したインタビューでは、過去の医学教育の様子(カリキュラム、実習や講義などを通して医学生たちが学ぶ様子、教師の教え方、学生たちの生活や、当時の医療の状況など)を聞き取ることができたが、医学教育掛図に関する情報は得られなかった。医学教育掛図以外の視覚教材についても、種類や、それら教材を用いた学び方について、聞き取り調査を行なった。また、インタビューに参加した医学部卒業生の学生時代のカリキュラムに関する調査も実施し、当時の学生たちが学んでいた医学教育の内容をより明らかにしようと試みた。本インタビューは、2024年度も継続予定である。
医学教育掛図に関しては、3点の修復・デジタル撮影および収納箱の作成と収納を行なった。保存については、文化財保存に関する知見を取り入れつつ、他施設の状況を参考にしながら検討を行ってきた。今年度も、保存方法は、前年同様、平置きとし、収納箱も平置きに則したものを作成した。掛図のサイズや掛具の位置が異なるため、各掛図に合わせて収納箱を設計している。今回の修復過程で開くことができた掛図の中には、濃淡のある写実的な図だけではなく、模式図があることが判明している。掛図の原図や制作年代は未だ明らかにはなっていないが、掛図に書かれた文字・用語や、過去に出版された解剖図が手がかりになると考え、調査を継続中である。また、医学教育に用いられた教育掛図を有することがわかっている東京大学、および大阪大学を訪問し、教育掛図の閲覧を実施した。この際、教育掛図の保存、修復方法や調査に関する情報交換も行なった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

医学教育掛図に関しては、修復・デジタル撮影・保存を順調に進めることができている。将来的には、医学教育掛図のデジタル・アーカイブ化を目指しており、デジタル撮影と同時に、掛図の来歴調査や目録作成を進めている。撮影を終えた掛図に関する目録作成は予定通りに進んでいるが、来歴調査は遅れている。
インタビューや教育掛図を有する他施設への訪問・調査については、初年度に、新型コロナウイルス流行の影響があったため、実施の開始が遅れることとなった。また、インタビューは、対面での調査が難しかったことに加え、倫理審査の承認を得るまでに要した時間や、研究参加者募集(リクルート)の進捗の遅れがあった。本年度は、他施設への訪問・調査と、卒業生に対するインタビュー調査、共に開始することができているが、開始が遅れたため、進捗は遅れている、と考えている。

Strategy for Future Research Activity

2024年度はこれまでの医学教育掛図調査に関する中間報告目的で学会発表を予定している。学会発表を通じて、同様の医学教育掛図あるいは、類似の掛図に関する情報収集を継続する。また、同様の医学教育掛図を所有していると考えられる他大学への訪問・閲覧調査を計画予定であり、医学教育掛図の修復・保存および調査に関する情報共有が可能なネットワークを拡張したいと考えている。修復・撮影・保存と同時に、デジタル・アーカイブ化のための来歴調査、及び、卒業生インタビュー、教務資料調査は継続し、過去に用いられた医学教育掛図をはじめ、視覚教材と過去の医学教育の状況について明らかにしていく予定である。滞っていたインタビュー調査の参加者募集のために、同窓会組織等への協力を依頼することを検討している。

Causes of Carryover

卒業生へのインタビュー調査の進行と、目録整備・目録収載冊子の作成の進捗が遅れており、それに当てていた予算が余剰となったため、次年度使用額が生じている。

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Published: 2024-12-25  

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