2022 Fiscal Year Research-status Report
学校教職員版 司法面接研修プログラムの開発と実装-教育と福祉、心理のコラボレート
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22K02248
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Research Institution | Kyoto Bunkyo Junior College |
Principal Investigator |
岡田 強志 京都文教短期大学, 幼児教育学科, 特任講師(授業担当) (00728686)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 司法面接 / 子どもの権利擁護 / 教育と福祉 / 教育と心理 / 生徒指導提要 / 学校教職員 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、学校教職員が学校内および学校外で児童・生徒が受けた被害もしくは加害内容、児童・生徒の福祉的な生活課題、児童虐待などの権利侵害事案(以下、児童・生徒の出来事という)など、児童・生徒からその内容を正確に聞き取るための面接技術の開発および研修プログラムの開発・普及を目的としている。ひいては、教育現場における福祉を増進し、学校で実践できる子どもの権利擁護システムの構築を提案するための研究を進めている。具体的には、現在、児童虐待事案等で用いられている「司法面接」の技術を学校で応用するための方法を提案することを計画している。 令和4年度の研究は、司法面接に関する基盤研究を整理することを予定していた。司法面接に関する文献を収集し、司法面接に関する研究動向の把握に努めた。そして令和5年度以降に実施を予定している学校教職員を対象とした研修について、どのような研修プログラムをデザインすべきか、教育学、教育工学の専門書、論文を用いた文献研究を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の主要課題である「司法面接」の技術を学校で応用することについて、文部科学省の政策に大きな動きがあると予想された。その動向を注視していたため、当初の計画よりはやや遅れて研究が進んでいる。 令和4年12月に文部科学省は「生徒指導提要(改訂版)」を公表した。その中には司法面接に関する記述が掲載された。そのため当初の計画には含んでいなかったが、生徒指導提要の改訂に伴う委員会議事録を精査する必要性が生じた。「生徒指導提要(改訂版)」に込められた政策意図、政策効果を議事録から読み解くことを試みている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り、令和5年度は前年度からの研究を継続し、学校教職員を対象とした司法面接研修プログラムの開発に取り掛かる。また、本研究の進捗状況および成果を公表するためにホームページを作成する。ホームページを活用し、本研究成果の普及に努める。 これまでの研究成果は、学校ソーシャルワーク学会 第17回大会で報告する(令和5年7月を予定)。これに限らず本研究の進捗具合に合わせて、順次研究報告の実施を計画していく。
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Causes of Carryover |
本研究が対象とする「司法面接」について、文部科学省の政策動向を注視する必要が生じた。そのため、令和4年度研究費の執行は見送ることとした。
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