2022 Fiscal Year Research-status Report
QOL向上の観点を踏まえた障害のある教員の雇用推進評価尺度の開発
Project/Area Number |
22K02259
|
Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
照屋 晴奈 琉球大学, 教育学部, 講師 (70886168)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下條 満代 琉球大学, 教育学部, 教授 (10870983)
矢野 夏樹 琉球大学, 教育学部, 講師 (80913649)
權 偕珍 琉球大学, 教育学部, 准教授 (90806217)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | QOL / 障害 / 教員 / 指標開発 / 雇用推進 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在日本においては、全国的に教員不足が深刻化しており、連日メディアを騒がしている。早急に教員不足をあらゆる面から改善しなければならないが、令和4年障害者雇用状況集計結果では,市町村と教育委員会のみ障害者雇用率が未達成であり、実用雇用率は2.27%(法定雇用率2.5%)と、依然不十分な結果となっている。この状況からも本研究を進めることは我が国にとって重要課題であることが分かる。 研究計画の1年目の予定であった、「学校現場障害者雇用に関する制度・政策や法令,先行研究を基に現在の日本の学校現場における障害者雇用の課題を抽出する」、「またその課題を基に指標に必要な要素を抽出する。」を行った。関連する先行研究については,CiNii や J-STAGE,Google Scholarを用いて,先行研究や文献,当事者の書籍などを中心に収集した。領域及び項目収集は,信頼性・妥当性が検証されている尺度や,関係法令を参考に作成した。その結果として「障害のある教員の雇用推進評価指標」は,「心身の健康」,「職場環境」,「職業適性」の3領域36項目が抽出された。現在その研究結果の論文を投稿中である。論文内容の報告として、以下、要約の一部を転記する。 「QOL向上の観点を踏まえた障害のある教員の雇用推進のための評価指標の開発のために、先行研究を基に指標の領域及び項目の検討を行う。抽出の観点として、教育分野のQOLに関する先行研究及び職業準備性ピラミッドを基に検討を行った。しかし「職業適性」領域に課題が残り、今後は、本研究で抽出された領域・項目の内容的妥当性の検証を行い、評価指標の内容,言葉の表記が妥当であるかを検証する必要がある。」
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画の1年目の予定であった「学校現場障害者雇用に関する制度・政策や法令,先行研究を基に現在の日本の学校現場における障害者雇用の課題を抽出する」、「またその課題を基に指標に必要な要素を抽出する。」を行うことができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在1年目の研究結果の論文を投稿中であるため、その投稿を無事終えた後に更に研究を進め、学会発表等で研究成果を公表し、有識者からの意見や情報収集を行いたい。次に、「QOL向上の観点を踏まえた障害のある教員の雇用推進評価指標尺度」の案を作成し、その内容的妥当性を検証するために、学校現場で働く障害を持つ教員や学校管理職等に対し調査を行う予定である。
|
Causes of Carryover |
年度末に調査のための県外出張を行った。その際、出張費を多めに計算していたため、実際にかかった金額が予想よりも安価で済んだため、次年度使用額に繰り越される形となった。次年度使用額に加えられた「9,151円」については、統計解析に関する書籍を購入する予定である。
|