2022 Fiscal Year Research-status Report
科学的に探究する学習活動における効果的な生物教材と個別最適な学習プログラムの開発
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22K02581
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Research Institution | Takasaki University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
片山 豪 高崎健康福祉大学, 人間発達学部, 教授 (60635754)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小竹 敬久 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (20334146)
真壁 和裕 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (60222288)
谷 友和 上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (60547040)
岩室 祥一 東邦大学, 理学部, 教授 (70221794)
網本 貴一 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (60294873)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 生物教材 / 教材開発 / 探究活動 / 個別最適 / 学習プログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者と研究分担者の専門性から,高等学校「生物基礎」,「生物」の単元における探究する学習活動におけるベースとなる生物教材の開発に取り組んだ。開発の提案例として,「生物基礎」(1)生物の特徴 (イ)遺伝子とその働きでは「セントラルドグマを探究する実験プログラム」,「生物」(2)生命現象と物質 (ア)細胞と分子では「細胞骨格を探究する実験教材」,(イ)代謝では「競争的阻害と非競争的阻害を探究させる実験教材」,(3)遺伝情報の発現と発生 (ウ)遺伝子を扱う技術では「ABO式血液型も判定をPCR法で探究させる実験教材」,(4)生物の環境応答 (ア)動物の反応と行動では,「身近な食品から筋肉の構造を探究する実験教材」,(イ)植物の環境応答では「身近な花からABCモデルを探究する実験教材」,「オーキシンの効果を探究する実験教材」,(5)生態と環境 (ア)個体群と生物群集では,「最終収量一定の法則を水耕栽培で探究する実験教材」,「きのこの野外調査を通じて自然界のつり合いを探究する実験教材」,(イ)生態系では「アミノ酸測定キットを用いた窒素同化を探究する実験教材」が示された。これらに関して,一部を除いて担当者より,学会発表を行うとともに,教育現場での意見を徴収した。まだ,探究活動として実践するには,探究させるリソースの準備や方法に問題点があるので,教育現場からの意見を参考に科学的に探究する学習活動における効果的な生物教材へブラシュアップさせるとともに,個別最適な学習プログラムへ発展させる。「セントラルドグマを探究する実験プログラム」における個別最適な学習プログラムを高校生に実践してみたが,方法や時間の設定に難点があるので,更なる検討が必要である。「身近な食品から筋肉の構造を探究する実験教材」には,教員研修を試みたが,積極的に教員が実践する活動に至っていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
高等学校の生物の学習における生物教材に関して,提案段階で科学的に探究する学習活動における効果的な活動として成熟していない。また,個別最適な学習プログラムの提案までに発展していない。 学習プログラムまで発展していないので,教育現場での実践の計画まで立てられていない。 大単元においては「生物基礎」(2)ヒトの体の調節,(3)生物の多様性と生態系,「生物」(1)生物の進化,中単元においても「生物」(2)生命現象と物質 (イ)代謝における教材の提案がない。
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Strategy for Future Research Activity |
提案された生物教材に関して,科学的に探究する学習活動における効果的で,個別最適な学習プログラムとして確立させる。 学習プログラムの有用性を教育現場での実践し,検証する。 提案が遅れている教材及び提案がない単元における新規教材の検討を行う。
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Causes of Carryover |
1 次年度使用額が生じた理由 研究代表者の旅費に関しては,コロナ禍のためにアジア生物教育学協議会や日本理科教育学会はオンラインで,日本生物教育学会は大会実行委員長として所属先で行ったこと,物品費に関しては,以前の科研費の発展した研究であったので,新規機器の購入はなかったこと,少額の消耗品は別の予算を用いたため支出がなかった。研究分担者においては,予算不足による実験機器の購入の先延ばしや消耗品が安く抑えられたため。 2使用計画 教育プログラムの実践を行うにあたって現職教員を増やすとともに,そのための消耗品を購入する。昨年度の余剰金と合わせて実験機器を購入する。また,論文出版のための費用として利用する。
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Remarks |
片山豪が,Biology Teachers Association of the Philippines National Convention and Scientific Sessions & 28th Biennial Conference of the Asian Association for Biology Education において,Best Posterを受賞。
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Research Products
(11 results)