2023 Fiscal Year Research-status Report
バイスタンダーのためのフィジカルアセスメントの効果的教育プログラムの開発
Project/Area Number |
22K02656
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
田中 優司 愛知教育大学, 学内共同利用施設等, 教授 (70377654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 生雅 愛知教育大学, 学内共同利用施設等, 教授 (10262776)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 救命講習 / 心肺蘇生法 / バイスタンダー / フィジカルアセスメント |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的はバイスタンダーによる適切なフィジカルアセスメントについての効果的な教育プログラムを開発することである。 第一段階として非医療系大学生のフィジカルアセスメントの現状を調査した。本学新入生の入学時の健康診断時に質問紙調査を実施した。本研究は本学倫理審査委員会の承認を得て施行した。心肺蘇生法の講習は入学時までに83%が1回以上、39%が2回以上受講していた。受講場所は中学校、高校の順であった。受講回数が多いほど、緊急時対応や心肺蘇生法の知識や技能、AEDの知識や技能は高まっていた。受講回数が多くても身近なAEDの設置場所に関する知識は乏しかった。大学における講習希望者は82%であった。受講を希望しない理由は受講済みのこと、時間がないこと、自分で調べられることがあげられた。実際に心肺蘇生法ができるかについては自信がない・できないが82%であった。できない理由は知識が不十分なこと、焦りそうなこと、逆に悪化させそうなこと、感染症が怖いこと、責任がとれないことなどがあげられた。今回の調査から、講習では繰り返し受講の大切さや身近なAEDの設置場所の重要さを強調すべきと思われた。また心肺蘇生法に自信をもつには心肺蘇生法自体の知識や技能も大切であるが、実践的な演習の取入れや感染対策、することのメリットやしなかった際のリスクなどについても合わせて講習に組み入れることが重要と考えた。 第二段階としてバイスタンダーのフィジカルアセスメントの調査として、バイスタンダーが傷病者を目の前にしたときにその状況をどのように判断しどのように表現するのかについて調査をすすめている。 本研究の推進により、バイスタンダーの立場のフィジカルアセスメントから心肺蘇生法の早期開始につながること、さらに発展的には「命を救う」ことに結びつき、誰もが安心して暮らせる豊かな共生社会の実現につながるものと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画では、第一段階として非医療系大学生のフィジカルアセスメントの現状の調査をおこなった。現在、論文として投稿準備をすすめている。さらに第二段階としてバイスタンダーのフィジカルアセスメントの調査の準備をすすめている。バイスタンダーが傷病者を目の前にしたときにその状況をどのように判断しどのように表現するのかを調査をすすめている。以上から、おおむね順調に進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の第二段階としてバイスタンダーのフィジカルアセスメントの調査をすすめている。記述統計による評価と定量テキスト解析をすすめている。今年度の研究集会で学会発表の準備をすすめている。次の段階としてプログラム開発の準備を開始する予定である。
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Causes of Carryover |
研究は概ね順調に進んでいるものの、調査研究の結果分析等については時間がかかっている。これに伴う経費は次年度に繰り越すことにした。今後の研究費用の使用計画として、次の段階の調査に関わる費用や、調査研究の分析とともに教育プログラム作成などの費用、成果をまとめ学会や論文で発表するための費用などに使用する予定である。
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Research Products
(1 results)