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2022 Fiscal Year Research-status Report

中学校技術科における非認知能力を高める形成的アセスメントと学習法・教材の開発

Research Project

Project/Area Number 22K02672
Research InstitutionDaiichi Institute of Technology

Principal Investigator

倉元 賢一  第一工科大学, 工学部, 准教授 (20908107)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 木村 彰孝  広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (50508348)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Keywords形成的アセスメント / 問題解決能力 / 非認知能力 / 中学校技術科 / 教材
Outline of Annual Research Achievements

中学校技術科の学習における「問題解決能力」を育成するプロセスで,非認知能力の向上を目指し,成功体験が実感できる形成的アセスメントを用いた学習方法と教材の開発のうち,2022年度は,まず大学生を対象として技術科の学習のリフレクション(省察)から得られる学びの意識について調査を行なった。具体的には,旧学習指導要領のA材料と加工に関する技術とD情報に関する技術で「どのように学んだか」について調査を行なった。その結果,知識・理解や態度に関することは成功体験から多く学んだと感じており,技能に関することは失敗体験から学んだと感じているという結果が得られた。その理由として,成功体験へ導くための方法をより具体的に「考える」ようになったという回答が得られた。
このことを踏まえ,D情報の技術において,アルゴリズムの学習にアクティビティ図を取り入れる方法を考案した。具体的には,ルーブリックを活用したスモールステップの例題演習を取り入れ学習する方法である。大学生を対象にした施行では,技術の見方・考え方を働かせながら評価,改善を考えるのに有効であることが示唆された。しかし,中学生に応用するには,自分の学習段階を客観的に評価する役割が必要であると考え,メタ認知を促すための形成的アセスメントとして,コーチングの視点を取り入れる学習方法を考案した。
中学校3校で実践したところ,レディネスの違いによらず,アルゴリズムの学習を円滑に進めることができた。さらに,「できた」という実感は「興味深さ」や「楽しさ」との関連が見られ,プログラミングを学習の意欲を高めることにもつながることが確認された。
以上より,ルーブリックを活用したスモールステップの例題演習に加え,指導の際に形成的コーチングを基にした形成的評価を行うことで,プログラミング学習を円滑に進めることができることが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初予定していた内容のうち,項目①学習内容とその評価に関する現状調査・分析,②技術科における形成的アセスメントに関する先行研究の調査・分析については,試行と実践を繰り返す中で新たな知見と照らし合わせながら,知見を蓄積している。
項目③形成的アセスメントを取り入れた学習方法と教材の開発,項目④:実践を行い,質問紙・動画などによる学習者の学習状況の分析と学習内容・方法・教材の再検討については,項目①と②で得られた結果と考案した学習内容・方法,教材,カリキュラムの検討を行い,D情報の技術の内容に関して実践し,検証することができた。
項目⑤:形成的アセスメントが非認知能力に及ぼす影響を授業実践により検証・改良,総括については,開発した学習内容・方法,教材と教師のコーチングによる形成的評価によりD情報の技術に関する内容でレディネスの違いによらず,アルゴリズムの学習を円滑に進めることができることを示すことができた。

Strategy for Future Research Activity

2022年度までに終了した項目はいずれもD情報の技術の内容である。2023年度はA材料と加工の技術の内容について以下のことを進める。
特に,項目③:形成的アセスメントを取り入れた学習方法と教材の開発,項目④:実践を行い,質問紙・動画などによる学習者の学習状況の分析と学習内容・方法・教材の再検討に関しては,学校現場での指導実績の多いA材料と加工の技術に関して学習内容・方法と教材,カリキュラムの検討を行う。学校現場の教員と連携し,授業実践を実施し,有効性を検証する。項目⑤:形成的アセスメントが非認知能力に及ぼす影響を授業実践により検証・改良,総括に関しては,開発した学習内容・方法・教材において,効果が大きかった部分の共通項を検討し,非認知能力を向上させる形成的アセスメントの要件について検討する。考案した学習内容・方法,教材,授業実践の結果等を学会で発表する。研究者と現場教員のそれぞれの視点から助言や気付きをもとに,改善を加える。
当初の計画通りに研究を進め,中学校技術科の「問題解決学習のプロセス」で形成的アセスメントを取り入れ,非認知能力を高める学習方法と教材の開発を目指す。

Causes of Carryover

価格高騰のため,当初の予定より教材作成用の工作機械の価格が上がってしまい,購入できなかったため,次年度使用額が生じた。

  • Research Products

    (3 results)

All 2022

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] アクティビティ図を用いたアルゴリズムの学習方法の検証-中学校での実践とその評価-2022

    • Author(s)
      倉元賢一,木村彰孝
    • Journal Title

      日本産業技術教育学会九州支部論文集

      Volume: 30 Pages: 55-62

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 技術科の学習のリフレクションから得られる学びの意識について2022

    • Author(s)
      倉元賢一,木村彰孝
    • Organizer
      日本産業技術教育学会第65回全国大会(広島)
  • [Presentation] アクティビティ図を用いたアルゴリズムの学習方法の提案-環境の異なる2校での実践を通して-2022

    • Author(s)
      倉元賢一,木村彰孝
    • Organizer
      日本産業技術教育学会第35回九州支部大会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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