2022 Fiscal Year Annual Research Report
Factor Search to Support Stratified Optimization of First-Year Chemistry Education in Higher Education
Project/Area Number |
22K02807
|
Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
安原 智久 和歌山県立医科大学, 薬学部, 教授 (20351570)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青江 麻衣 兵庫医科大学, 薬学部, 准教授 (40794805)
串畑 太郎 摂南大学, 薬学部, 助教 (70736842)
上田 昌宏 摂南大学, 薬学部, 助教 (80846353)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 層別化 / パフォーマンス / アクティブラーニング / チーム基盤型学習 / ピア評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
チーム基盤型学習(TBL)を用いた薬学教育は多く実践されており、さまざま報告がされている。しかし、TBLによって有効に学習成果をもたらされる学生群の特性について検討した報告は十分とはいえない。学習前の成績とTBLの学習活動へのパフォーマンスによって、学習成果にどのような影響を与えるのかについて検討した。 本研究では日本の私立薬学部の初年次学生を対象として、基礎的な化学教育をTBLにて実践した(8年間)。プレテストの結果より四分位で4層にわけた。さらにピア評価を用いてTBLの学習活動に対して高いパフォーマンスであったと評された群とそうでない群にわけ、学習成果を比較した。 実施前におこなった基礎学力を測定するプレテストにより四分位でわけ、4つの層に分割した。一方、TBLの学習活動に対しては、グループ内の相互評価であるピア評価を用いて判断した。他者からのピア評価が高い学生は、TBLにおいて高いパフォーマンスを示したと判断でき、TBLをはじめとするグループワークに対して意欲と適性が認められると考えられる。結果、高いパフォーマンスを発揮したと評価された群は、そうでない群と比較して、前述の4つのすべての層において学習成果は高かった。また、同一層において高いパフォーマンスを発揮した者たちは、一つ上の学力層の低いパフォーマンスであった者たちに最終的な学修成果が匹敵した。 以上より、アクティブラーニングであるTBLで高い学習成果を発揮する者は、高いグループワークでのパフォーマンスを発揮する因子を持っていることが示唆された。
|