2023 Fiscal Year Research-status Report
令和の日本型学校教育を推進する教員のICT活用指導力育成モデルの開発
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22K02890
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
中田 充 山口大学, 教育学部, 教授 (60304466)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鷹岡 亮 山口大学, 教育学部, 教授 (10293135)
阿濱 茂樹 山口大学, 教育学部, 准教授 (00361973)
北本 卓也 山口大学, 教育学部, 教授 (30241780)
野村 厚志 山口大学, 教育学部, 教授 (40264973)
熊谷 武洋 山口大学, 教育学部, 教授 (20335780)
葛 崎偉 山口大学, 教育学部, 教授 (30263750)
重松 宏武 山口大学, 教育学部, 教授 (40281068)
藤上 真弓 山口大学, 教育学部, 准教授 (40737566)
堤 健人 山口大学, 教育学部, 講師 (30880140)
吉村 誠 山口大学, その他部局等, 名誉教授 (70141116)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | ICT活用指導力 / 教育の情報化 / 教員研修モデル / 生成AI |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、(A)教員に求められるICT活用指導力に関する指標を作成し、それに基づいた(B)教員養成・研修のためのICT活用指導力育成カリキュラムとその教材を開発する。さらに、(C)「ICT活用指導力評価システム」を構築し、(D)大学教員や学生等を活用した地域連携モデルを構築することで、令和の日本型学校教育の質向上を図ることを目的としている。 2022年度に引き続き、県内学校の教員研修や授業研究会に参加して、「プログラミング的思考を踏まえた授業づくり」や「授業におけるICT活用」、及び、「オンラインを活用した教員研修の在り方」に関して、情報収集及び協議を行った。また、教職員支援機構NITS山口大学センター共催のICT活用推進リーダー研修にも関わり、「ICT活用における初期段階での困り感やつまずき」について、研修参加者と協議した。 本年度は、生成系AIの学校現場での活用及び教員養成・教員研修における扱い方について取り組んだ。まず、本学教育学部1年生を対象とした必修科目「データ科学と社会」において生成系AIを扱い、授業での講義・演習を通して、教員志望学生の生成AIの利用経験の把握、及び、基礎知識を修得するための教材づくり、受講後の学生の意識の変化の調査などを行った。それらを整理・分析した結果を学会論文誌として投稿し、査読付論文として採録された。また、山口県教育委員会主催の教員研修に関連して、県内公立高等学校におけるAIに関するモデル授業に関わり、高校生を対象としたAIに関する授業づくりについて協議した。 加えて、小学校算数及び中学校数学における児童・生徒の学習状況を可視化するのためのシステムとして、Google Looker Studioを用いたダッシュボードを構築した。そのうえで、個別最適な学びを実現するための、学習支援におけるダッシュボードの活用法を提案した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度から引き続き、近隣の市教委、小中学校の教員研修や研究授業、及び、県のスクールリーダー養成研修に関わりながら、教員のICT活用指導力について分析し、授業カリキュラムを実現してきている。また、これからの学校現場において、教員も児童生徒も扱うことが求められるであろう生成AIについて、教員志望学生(1年生)を対象とした調査分析及び教材開発に取組み、さらに、高等学校におけるモデル授業を通して、その課題や将来性について検討してきた。これらの成果を整理・分析することで、ICT活用指導力を育成する教員養成・研修カリキュラムの実現が可能となる。 また、小中学校の児童生徒の学習状況を可視化するダッシュボードを実現し、その活用方法について提案した。これらの技術や手法を教員のICT活用指導力チェックリストに応用することで、ICT活用指導力評価システムの実現に繋がる。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、昨年度までの取り組みを継続しつつ、これまで調査してきた教員のICT活用指導力について、チェックリストの項目を確定した上で、Looker Studioを活用したICT活用指導力評価システムの実現に取り組む予定である。さらに、これらまでに作成してきたICT活用指導力に関する授業及び研修教材を改善し、教員養成授業カリキュラム及び教員研修カリキュラムをまとめる予定である。さらに、山口県教育委員会や県内市町教委との連携の下、ICT活用関する教員研修を実施して、その結果の分析を行う予定である。
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Causes of Carryover |
予定していた人件費(市内小中学校におけるICT活用事例調査及びデータ整理)について、共同研究者などで分担することができたので支出の必要が無くなった。SIMカードや翻訳アプリなども、通信プランの再検討や無料版の活用により支出が削減できた。生じた次年度使用額については、2024年度において、生成AIサービスの契約、及び、データ収集・整理用PCの購入費に充てる予定である。
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Research Products
(2 results)