2022 Fiscal Year Research-status Report
Experimental social psychological study about emergency communication between citizens and dispatchers
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22K03031
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Research Institution | Kobe College |
Principal Investigator |
木村 昌紀 神戸女学院大学, 人間科学部, 教授 (30467500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩谷 尚正 梅花女子大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (00756231)
北小屋 裕 京都橘大学, 健康科学部, 専任講師 (30717640)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 119番通報 / 映像通報システム / 緊急事態 / 対人コミュニケーション / 市民 / 通信指令員 / 感情 / 世代 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、市民と通信指令員による緊急事態のコミュニケーション(119番通報)の心理メカニズムを実験社会心理学的手法で解明し、円滑な通信方法を提案することである。 近年、スマートフォンを用いてリアルタイムで現場の様子を動画送信する映像通報システムが全国各地で導入されつつある。今年度は、この映像通報システムを用いた119番通報の効果について、若年成人(大学生)と年長者(社会人)を対象にして世代間比較を行った。架空の市役所内で偶然、高齢者の胸痛発作に遭遇するという模擬緊急状況を設定し、動画を視聴してもらった。その後、実験参加者は模擬通報を行い、近隣の消防機関に協力いただき、現役の通信指令員が受信し、対応した。実験計画は、通報の種類(音声通報・映像通報)と、通報者の世代(若者・年長者)の2×2であった。主たる従属変数は、通報の主観的評価、通報の客観的迅速性(通報時間)と、客観的正確性(症例のポイントとな重要情報の伝達量)であった。他にも心理変数として、感情やパーソナリティも測定しした。 この実験データの解析を行い、速報的結果を年度末の通信指令シンポジウムで発表した。今後、心理変数を含めた本格的な解析を行って、心理系の学会で発表を予定している。 また、通信指令員を対象にしたインタビュー調査も着手しており、数名にインタビューを実施済みである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の実験は大規模であったが、年度内に実施し、解析も終えることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度の実験結果を学会発表した後、論文化する予定である。また並行して、通報者を対象にしたオンライン調査を今年度は実施する予定である。
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Causes of Carryover |
当初希望予算額から採択決定時の減額があり、研究計画を調整したため。次年度のオンライン調査費用に充当する予定である。
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Research Products
(1 results)