2022 Fiscal Year Research-status Report
Interaction between mathematical vocabulary, number sense, and schema in solving word problem
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22K03080
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
岡本 真彦 大阪公立大学, 大学院現代システム科学研究科, 教授 (40254445)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 文章題 / 数学的語彙 / スキーマ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、①成人を対象として数学語彙、数感覚、スキーマ構築の3つの要素の相互作用プロセスを明らかにすること(研究1)、②児童を対象として、数学語彙、数感覚、スキーマ構築の3つの要素が文章題解決の分散をどの程度説明できるのかを検討すること(研究2)、③スキーマプライミング課題を用いた訓練が文章題解決の成績向上にどの程度寄与するのかを検討すること(研究3)の3つの研究を2022年度から2024年度の3年間をかけて実施する。 2022年度は、成人を対象として、スキーマプライミング課題を用いて、比較問題と長方形問題の解決において、数学語彙、数感覚、数学問題スキーマがどのように関連しているのかを実験的に検討する予定であったが、文章題解決課題を行いその読み時間を測定する課題に変更して実験を行った。実験1では、問題文中に含まれる単語の親密度を操作し、それらを含んだ文章題の問題文の読み時間及び式選択時間を測定し、単語親密度が低い単語を含む問題を読む場合に、割当文の読み時間が長くなることを明らかにした。この結果は、変換段階に単語親密度が影響することを示す結果とも解釈できるが、他の実験結果からは、割当文を読んでいる過程で統合が行われている可能性を示唆する結果が得られた。そこで、実験2では、関係文に含まれる単語の親密度を操作した実験を行った結果、単語の親密度が統合段階にも影響することを明らかにし、単語親密度は文章題の解決の変換と統合の2つの段階に影響することを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2つの実験を行い一般的語彙の親密度が文章題解決の統合過程に影響していることを明らかにできた。
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Strategy for Future Research Activity |
小学生を対象とした実験を行うために、オンライン実験環境を構築する必要がある。
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Causes of Carryover |
コロナウィルス感染症拡大によって、海外渡航が制限されたために国際学会への参加旅費等が執行できなかったため。
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